不協和音

ピアノを弾く長男はバルトークが好きです。
子供のためのバルトックで ピアノのレッスンを始めたからかなと 思っていました。
だって ふつうの子供ってあまりバルトークなんて好きではないから。

ある時 息子がバルトークのバカテルの2番目の曲を弾いているのを聞いて
急に涙がぽろぽろこぼれ始めました。
なんで私は泣いているんだろう。
なぜか 涙が止まらなくなる。

このビデオの1分44秒のところから始まる曲です。



ちょっとした本を読んでいて バルトークの名前が出てくると 注釈にハンガリー生まれと書いています。 だから ずいぶん長い間 彼のことをハンガリー人だと思っていました。
ある時 ルーマニア出身のデンマーク国籍のピアニストのコンサートに行ったとき初めて バルトークがルーマニア人だとわかりました。
生まれたところがたまたまその時ハンガリー領になっていただけで。
エステル・バリントのインタビューのなかで ハンガリーのルーマニア人に対する差別がひどいことを知りました。 

このバカテル 14の短い小曲は 彼の心の叫びなのかもしれません。
そして それを息子が なんとなく自分の中で 自分の叫びとして 受け止めている。

今日も息子がピアノを弾いていると 数人の男の子たちが来てののしっていました。
ドアにジュースをかけたり 壁に卵を投げたり おしっこをしたり。

今日は夫がいたので 怒り狂って追っかけていきました。
ものすごく強く叱ったら 訴えてやる だって。
まったく どっちのことばだ。 

今はあまりにも強いヒューマニズムのなかで 子供の権利が守られていて
強く叱った親の実の娘が訴えて 父親が刑務所にいれられたりしています。

教師は ピアノが上手で スポーツができて みんな羨ましいだけなんだから がまんしなさいと。
でも 本人は 傷ついてる。

息子にみんなあんたのこと羨ましいんだって というと
息子はにやっと笑って ねえ ママ なんで みんな羨ましいか 知ってる? あのね ぼくのママが きれいで知的ですてきだからさ だからみんな死ぬほど羨ましいの。
 
まったく こんな時にまで 喜ばすようなことをほざいて。。
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Commented by antsuan at 2012-04-28 18:35
>なんで みんな羨ましいか 知ってる? あのね ぼくのママが きれいで知的ですてきだからさ だからみんな死ぬほど羨ましいの。

これはマジでホントでしょう。(^^)/
Commented by cazorla at 2012-04-29 07:27
あんつぁん
またまた お世辞を。
Commented by mimizu1001 at 2012-04-29 22:57 x
僕もホントだと思います。
知的な上に色気もあるし。
Commented by cazorla at 2012-04-30 07:06
みみずさん
ありがとうございます。
息子というか 異性の子供って やっぱりちょっとうれしいことがありますよね。
Commented by luciferlucifer2 at 2012-04-30 18:15
素直に 思うままをことばにしたのでしょうねぇ・・・
自分は受けた愛のほんの一部でも返すことができるのかな・・・
彼のようにごく自然に・・・・
Commented by おーやま at 2012-05-02 00:47 x
ひさびさお邪魔する時間ができました。
模様替したんですね。クラシック音楽って感じの色です。
私も、息子ってかわいいかも と最近思う事があるので
いつかそんなこと言ってもらえるかなあ〜。

でも前近代的な近所の男の子達の行動ですねえ。
どんなに強い子だって、傷つきますよ。

でもひとつだけ、生意気な事言ってもいいですか。
先生が言う”うらやましいだけなんだからがまんしなさい”
って良くないと思う。

みんなはじぶんのことうらやましいんだって息子君が思ってるかどうかは知らないけど、そう思うのは。やめたほうがいい。

実際に、まわりに傷つけられていた人が、みんな自分に嫉妬してるんだっていうのを口にしてそれを聞いたとき、すごい違和感を覚えてしまったから。

だから、何でか知らないけど、こんな目に遭ってる。
だけど自分には音楽と知的で素敵なママと知的でかっこいいパパがいるからなんでもない
って思う方が前向きだと思います。
Commented by cazorla at 2012-05-04 01:02
luciferlucifer2 さん
いろんなことがあって 一番つらいと思ってるのが わたしだと 彼は思ってる んだと思います。
田舎にいると ある種の壁を わたしは感じていて
どんなに感じの良い人たちであっても その壁が越えられない。 いわんや 差別意識を持つ人たちは・・みたいな。 うちの息子はね 女心をくすぐってくれます。
Commented by cazorla at 2012-05-04 01:07
おーやまさん
実は そう言った先生が 一番嫌いって思った。
いやな言い方するな って。
ほんとに 羨ましいのは 心の自由がある人に対してなんじゃないかな と思う。
彼も 殴ってきた本人より まわりでおもしろがってる
意志のない人たちを見て 哀しい気持ちになったと言ってます。 春樹の「大岡さん」の中でのことばと同じですね。
Commented by おーやま at 2012-05-05 06:06 x
やっぱりかそるらさんは、やんちゃですね。

私もちょっとマリアちゃんのように殴り返しちゃえば?
と思う口です。それをまっているとか?相手は?

エンリケ君は高潔すぎて仲間には付け入るスキがないのかもなーと思います。

自分の状況もぬきさしならないのにお母さんを思いやれるなんて驚きます。でも傷ついてるのは彼だけじゃないのも確かです。例のばななの話だったと思いますが、おいしい果物やお野菜をとってエネルギーを自分に送ってあげてください。(フルーツタルトを食べて生命力をもらったというくだり)

「大岡さん」って聞いて何も引っかからないのでそれ、私は読んでないかも。
Commented at 2012-05-10 01:34
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by cazorla at 2012-05-11 06:40
おーやまさん
こんにちは 風邪をひいてまして レス遅れてごめんなさい。 やんちゃって・・うふ そういう言い方が大好きです。 エンリケ にんじんケーキが好きなんです。
朝ご飯に作るのはたいへん(にんじんをすり下ろすのがめんどう)なんだけど 盛り上げるために作ってます。

大岡さん 間違ってました。 沈黙って題名で 主人公は大沢さんでした。 まったく 記憶に自信があったので(昔は) 確認しないで書いてしまいました。 
Commented by cazorla at 2012-05-11 06:43
鍵コメさん
初めまして。 コメント ありがとうございます。
本人を見てると悲壮感がないので いじめられてるって
感じがあんまりしないし (感じられるのもいやなのかもしれないですが) でも 実はそういう子のほうが 深いところで危険な物を抱え込んでいるのかもしれないですね。 ほんとうに ありがとうございました。
Commented by おーやま at 2012-05-14 22:09 x
大沢さん でも引っかからないぞ。
私の記憶も怪しいですから。
妊娠のせいに何でもしてしまうけど、ほんとに記憶が頭に残らなくなったような。そして白髪ばかり増えて行く。

エネルギーを自分にの”自分”はかそるらさん の事です。
念のため。
Commented by cazorla at 2012-05-15 23:09
おーやまさん
白髪が増えていくと感じる時代って実はたいしてなかったり・・。わたしも四十なりたてのころはあらあらと思ってたけど 最近 このくらいならと居直って 居直るというのは年取ったことかと(笑)
マリアに授乳していた時期っていっぱい本を読んだのに 残ってないんですよね。不思議です。 

エネルギー 自分に・・そうですね。実はわたしのほうが最近 精神的に参ってる部分あると思います。
価値観の微妙な違いというか 信仰の話をしなくても
しっかり空気の中にあるカトリック的な重圧みたいなものを感じることが多いのは疲れているせいかも・・ですね。
Commented by おーやま at 2012-05-18 17:24 x
カトリック的重圧!
笑っちゃうほどフランスでは感じません 笑
スペインは、特にそういう小さなコミュニティーでは
色濃く出ちゃいそうですね。

私は日本でそういう経験があるかも。
近所のおばあちゃんが「ゆりは下を向いてるから美しいんだ」
と、上を見て変に人生に期待するな とか 自分より苦労してる人を見て自分を肯定しろ と言う風に解釈した訳ですが

若くて生意気だった(今よりもさらに)私の
超 反感を買った一言でした、ええ。

これとはちょっと違うか?
Commented by cazorla at 2012-05-18 17:34
おーやまさん
ひとつには 田舎と郊外とはいえパリ近郊の違いだと思います。 わたしの知人 パリに住んでいたときは大丈夫だったけど 田舎に引っ越して精神的にかなりやばくなりました。 たとえばね 「カトリックなんて信じてません」と言っている進歩派の人やフェミニスト エコロジストたちも そこに信仰という別のヒステリックなものが混じっていて やはりこれは日本のアニミズムや仏教のいい加減さ 空気の中にある ゆるさがないように感じるんですよね。
善悪だって 時代と共に変わっていく 絶対的善なんてないんだって 少なくともアジアの人たちは感じるのではないか という気がするのですよ。 でも たとえ教会に行かなくても 彼らの内奥には ある種の絶対的な価値観があるように感じるのです。

日本・・。うん そうですね。 おばさまたちの言い方に反感持ってしまった経験ってたしかにあるかも。 

たぶん 田舎に住んでいるとそういうおばさんたちが固まりになって存在していて それが 普通に若い人の中にもまだ潜んでいてうっとうしいと感じるのかもしれません。。 
Commented by おーやま at 2012-05-21 23:03 x
あー、私たちの何でも許容する価値観とは反対の物!

それは、地域には感じた事ないのですが夫の中に感じました。
それでいろんな角度から何遍も議論したりけんかしたりしましたねー。
わー、かそるらさん 大変そう。あれと戦っているなんて。

今では向こうもゆるくなったと思います。
でも一個人は多少なりとも変えられても、社会は変えられないでしょうね... 
一神教のせいか、あちらの考えがすごく単純だと感じる事があります。その絶対的な価値観というものですか。だいたい一つの物しか信じちゃいけなくて他を排除するという考え自体 あほか って思ってしまう。

日本のアミニズム、多神教、自然崇拝 万歳ですよ。

Commented by cazorla at 2012-05-23 08:07 x
おーやまさん
そういえば うちも 結婚当初 議論してました。
最近 ふと気付くと してないですね。 ゆるくなったんでしょうか。 で 彼も こっちがわに近くなって ちょっと 社会とうまくいかない部分が出てきたみたい。 
自然崇拝 いいですよね。 ばんざい。
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by cazorla | 2012-04-28 08:23 | スペインティーンエイジャー | Trackback | Comments(18)

あなたに会いたくて・・・・


by cazorla