フィリピン援助のためのコンサートで

先日 フィリピンの台風被害者援助のためのコンサートを我が村 カソルラで開催しました。
私も 参加させていただきました。
息子のピアノで詩を朗読したのです。
息子が 「詩を読んだこともない村人の前で 詩を それも日本語で読むなんて ばっかみたい と思うけどママのこと好きだから 協力するんだよ。 僕 すっごく恥ずかしいけど ピアノ弾いてあげるから ものすごく感謝するように」 と 遠回しに感謝を強要されました。


最初は ドビュッシーのレベリで夢をテーマに書いた詩を読もうと思っていたのですが 諸般の事情により 戦争のメリークリスマスをバックに読みました。 最初は 普通に書いた詩を読む予定にしていたのに 聞いていたら 突然 短歌を書きたくなって 公演一日前に全部書き換えました。
さらっと書いて 発表してしまうなんて 本気でやってる人に失礼ではないかとも 思うのですが もともと 短歌は即興的要素を多く持つ詩だと思うので ずうずうしく 朗読させていただきました。

白波に吾子奪われ年を越え何処に過ごす夢のまにまに
垂乳根の母の姿を思いだし海にむかいて一握の砂
時がたち忘れることも多けれど忘れたくとも刻まれし傷
年輪の重なり育ち  残したきこと消えつ過ぎ行く
久方に袖を通しポケットに手探り見つける小さな人形
夢枕母の笑顔を思いだし朝の音する台所思う
思い出は薄れることなく背にありて夕暮れの道影長くただ
風が吹き残された子の掌に一粒の飴食べることなく
海を見る薄い背中や陽炎の長き髪たばね沈む
夢心地近くで歌う声を聞くその歌の意を尋ねながら
人が死ぬ空に大地に朝に死ぬ語り部の声止むこともなく
寂しさについ手をのばす皿の上もう幾月も過ぎ去りと君
紫や色を重ねて日は落ちる影落としゆく風の音遠く
君を待つ酔いどれ時に傘をさしただゆらゆらと人は過ぎ行く
唐松に時を刻みて日が落ちるその匂いのみ君の前髪
過ぎ行くは遠き夢見し掌にそっとのせませ君が唇
我が夫(つま)の寝息の向こうに海の音誰を連れゆく君連れ去る
花束に顔を押し込み泣く人よ石に朝露結び結びつ
釣鐘草音なく風は立ち上がり帰らぬ人を連れ戻せ今
鷲が喰う小さな命は血に染まり叫び戦き耐えて息絶え
吾子が来る吾子がくるぞとはしゃぎ声海のまにまに聞こえるように
丸い石吾子がひろいて我の手にそっと置きし日まだ遠くなく


舞台に立って 大声を出すのは なかなか気持ち良かったです。
息子とも良い思い出になったし
そして この日は娘の18歳の誕生日でもありました。
朗読が終わって ちょっと大人になった娘が ぎゅっと抱きしめてくれました。


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Commented by もにか at 2014-01-21 10:27 x
>人が死ぬ空に大地に朝に死ぬ語り部の声止むこともなく
これ良いうたですね。悲しみの末に希望が見えます。
Commented by antsuan at 2014-01-21 12:05
東北の大震災から未だ三年。その地に佇むと聞こえてきそうな短歌です。朗読聞きたかったな。ビデオに撮ってあるのなら、是非、YouTubeにアップして下さい。
Commented by おーやま at 2014-01-21 23:09 x
朗読デビュー おめでとう!
しかも息子君の伴奏で、かっこいい。
前日にこれだけ出て来たなんてすごいですね。
でも、短歌の一句、一句の区切りをどうしたのか
ちょっと気になったりして。

前衛的な試みに 拍手。

フィリピンを支援するコンサート、私も何かで見たけど
やっぱりスペインとフィリピンって今でも特別な結びつきがあるのですか? まったく知らない私ですが。

良い思い出に乾杯。短歌はゆっくり詠ませてもらいます。
Commented by hanaco at 2014-01-22 02:16 x
同じ国、同じ東北に暮しながら、でも被災地と呼ばれる場所に足を運んだこともない私。
まだまだ、行くことができない私。

いろんなところで、自然災害があって、いつなんどき、自分だって被災するかもしれないけれど、今、何事もなく過ごせているから、私はなんだか忘れたふりしているような気がしてしまいます。

カソルラさんは、こんなふうに感じてたんですね。
Commented by cazorla at 2014-01-22 23:47
もにかさん
ありがとう。 わたしも その歌 好きだったのでうれしいです。 希望 ですね
Commented by cazorla at 2014-01-22 23:49
あんつぁん
中高生たちに アニメの世界みたい って 最大限のお褒めをいただきました。(アニメって言われてちょっと転びそうだったけど。。笑) ビデオなんて、、、 だれか撮ったのかしら。
Commented by cazorla at 2014-01-22 23:51
あんつぁん
中高生たちに アニメの世界みたい って 最大限のお褒めをいただきました。(アニメって言われてちょっと転びそうだったけど。。笑) ビデオなんて、、、 だれか撮ったのかしら。

書きながら 東北のことは 頭にありました。 と言うより 気持ちは 東北に捧げてました。
Commented by cazorla at 2014-01-22 23:55
おーやまさん
詩吟調に のばしたり切ったりしてみました。 よくできたかどうか不明だけど 音としては よかったと思う。 
で 曲が繰り返しの多い曲なので 1フレーズの頭に 短歌を始める という感じにしました。

フリオ・イグレシアスの奥さんがフィリピンの人でしたね。 って下世話になった。 でも フィリピン まだ スペイン人の建てた建物があるし カトリックだから というのもあるのかもしれないですね。

Commented by cazorla at 2014-01-22 23:58
hanacoさん
神戸のときより 原子力発電所の問題があったから ずっとひどいですよね。 あと 津波。 このことがあるまで 発電所がどんなところにあるのかしらなかった。 山の上にあるものとばかり想ってました。 新聞に写真が載ったこともなかったし。 もっと 前になにかできなかったのかって思います。 
Commented by kuniko_maekawa at 2014-01-23 12:24
コメントは久しぶりです!素晴らしい試みをなさったんですね!息子さん、娘さんの愛も沢山感じました!^_^ 今年はお会い出来ないかなあ。カルソラに行きたくなりました!
Commented at 2014-01-23 12:28
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by cazorla at 2014-01-23 14:28
くにこさん
日本人のギターの人も来て なかなか国際的でした。 知らない人もいっぱいいて 知っていたけどこんなに上手だった とか サプライズもいっぱいで こんな風にして 連鎖がつながっていくんですね

私もお会いしたい。 舞台も見たい。 いらして欲しいな。 ほんとに
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by cazorla | 2014-01-21 08:03 | カソルラ | Trackback | Comments(12)