子供の宇宙 カソルラ 田舎町の風景

世界は鼻の穴で満ちていた。


ふと そういうことを思い出した。

小さな時に母と出かけて 途中で 知り合いに会う。

しばらく 母はその人と話す。

小さな私はとても退屈で空を見上げる。

見上げるとそこには 彼女たちの鼻の穴。

鼻の穴があって その向こうに空がある。

それが世界だった。

それは 私の人生のほんの一部分にすぎないのに

たまらなく長い一瞬だった。


ママの鼻の穴が一番でかいぞ


と 自慢げに思った。

一度 母に言って怒られた。

人の気にしていることを言うのだはない。

そうか 鼻の穴は柿の種のようにほっそりなったのがいいのだ。

子供時代とは不思議なものだ。


もう一度子供の目で世界を見てみたい。


小学校に入った1年目 大雪が降った。

大雪だったので 学校で雪の人形を作って

学年ごとに競った。

一年生はロボたんを作った。

と 思う。

その時も思った。

小学校に入ると雪までいっぱい降って 札幌みたいに

雪の彫像コンクールがある。

でも その一年だけだった。

あたりまえだ。

6年間 一度も雪の降らなかった地域だ。


息子が小さいとき

ご近所のおばさまたちに

僕のママはとても料理が上手なんです。

あなたよりもずううっと上手なんです。

と 言っていた。

今 とてもそれがなつかしい。

子供時代の子供の価値観。

子供の視点。

子供の世界。

先日 小津の無声映画 生まれてはきたものの

を ハエンの図書館で借りて見た。

戦後の東京近郊である。

子供たちが主人公。


お金持ちの男の子のお父さんは車を持っている。

すると 一人が言う。

うちのおとうさんの車はもっと大きくてきれいだぞ って。

葬儀屋の子供だった。



うちはスペインの田舎だから その映画の子供にちょっと似てる。




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懐かしい子供たちの写真
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Commented by mink330 at 2014-11-24 19:51
http://cazorla.exblog.jp/6049858/
お母様が小学校に入学の時の写真拝見しました。
2007年です。
なんだかすごく感激しました。
Commented by inuman at 2014-11-24 21:36 x
霊柩車は要らんわ。
病院から安置室へ運ぶ寝台車でええからって頼んだ。
でも、当日は、黒塗りのクラウン特別仕様車が迎えに来た。
クラウンもこんなふうな改造をするとすごく高級車に見えるんだといまさらながら知った。
火葬場へ向かう並木道、木々の間を滑走路のようにのびる先に空があった。
その空に、オヤジを焼いた煙は昇っていったのか。
僕は待合室で子供が買ってきたポッキーを食べていたのでわからない。
池の鯉がばしゃんとはねた。
波紋が広がり、そして何事もなかったかのように水面は鏡のように木々を写した。
僕の心も小さく揺れたが、今は落ち着いている。
でも、何を写しているのかはわからない。
Commented by cazorla at 2014-11-24 21:46
minkさん
ありがとうございます。
母と 末っ子がよく似ています。
不思議。
ふたりとも 母親が41で生まれた子。
かわいがられて育ってるんですね。
母はいまも あの時代をかすかに匂わせています。
しあわせな時代です。
Commented by cazorla at 2014-11-24 21:49
inumanさん

泣かせにきたのね。
野球のユニフォームの話が好きなのよ。
おとうさまの話をするとなぜか辻潤を思う。
三味線弾いてたからかも。で 辻まことは
正確には一人っ子ではないけど
でも一人っ子みたいなもんだったし
ギター買うのが遅くて 残念でしたね。

おたがい 母孝行しましょう。

このコメント コピーして 大事にしまっとく。
Commented by おーやま at 2014-11-24 22:11 x
いろんな世界の捉え方がある。
子どもの頃のそれってシュールですね。
鼻の穴。あいのあは今私がだれかと話してるのが面白くなくてじゃまばかりしてきます。彼女にはどんな風に見えてるんでしょうね。

小津安二郎の映画を一度きちんと観たいな。
小さな町の図書館にも小津作品は置いてありました。

Commented by cazorla at 2014-11-25 03:05
おーやまさん

きっと他の人と違うところを見つけては
ちょっと自慢に思ったりしているのでしょう。
小津 いいですよ。
笠智衆が いいな。 ずっと昔から ものすごく年とっていたりして。
無声映画も二本見たけど
おもしろかった。
無声映画を 日本人がこんなにおもしろく撮れるというのに
驚きました。
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by cazorla | 2014-11-23 19:56 | こども | Trackback | Comments(6)

あなたに会いたくて・・・・


by cazorla