我が村カソルラで 新しい法律ができた。
村じゅうに 役所からの おふれが貼られたのは 去年の7月。
犬のフンを持ち帰ってください。
そのままにしたら 700ユーロの罰金です。
おおおおおぉぉ 700ユーロでう。
スペインは 最低賃金の下限が650ユーロの国。
ちなみにアイルランドが1200ユーロ。
フランスやドイツは覚えてないけど もっとずっと上のはず。
だから この 700ユーロは ものすごい高額の罰金なのです。
そのおかげか 最近は袋を持って歩いてるおばさまも増えた模様。
でも 放し飼いの犬もまだまだ多いカソルラですから まだまだフンが。
それに 正直言って 犬のフンなんて たいしたこたぁ ありません。
馬のフンが あっちにもこっちにも。
これは ほうきで ささっと てわけにもいかない。
カソルラはそんな村です。
村長夫人が歩いていたので ちょっと訊いてみました。
書いていて思ったんだけど 『村長夫人』なんて書くと おばあさんを想像しませんか?
なぜでしょ?
ことばって ときとして 心に勝手に定義させるんですよね。
でも 村長夫人は 32歳。
おまけに 美人で若く見える。
25と言ってもいい。
そして ものすごくおかしくてたまらない という風に笑う。
その顔が見たくて よくバカみたいな話をしたりします。
で 訊いてみました。
『犬のフンの罰金のことなんですけど』
彼女 もうすでに 笑い転げそうになってる。
フンと言ったのがおかしかったのかも。
『だれが 罰金徴収するのですか?』
『村のおまわりさんよ』
『で けっこう 罰金とって 村の懐が豊かになってるとか?』
『いやぁね』とすでに笑い転げ始めた。
『そんなわけないでしょ?
誰も 罰金徴収になんて行かないわよ。
どうせ フンをそんままにする人って おばあさんでしょ?
みんな 小さいときに世話になったり なんだり。
それに おばあさんから お金を取るなんてできないわ。
そういうのばっかみたいでしょ?』
そりゃ そうです。
それに 警察官になる時って まさか 犬のフンと取り締まりをしよう
なんて思わないですものね。
こういう法律って 結局 法律を作ることで おお よくやっている
と 選挙民に思って欲しいだけなんですよね。
それは フランス在住の方から 拡大解釈だと指摘していただいたり また その後 ゆるくなってるよ
とも言われたのですが 結局 この法律も この犬のフンの法律と似たり寄ったりなんでしょう。
サルコジは 2004年 この法律を制定したことで 人気が出たそうです。