自信

コンセルバトリーというのは国立の音楽学校。
だから そこで働く先生たちは 一応公務員で
公務員として 試験を受けて 合格して
その点数と また実績などを点数化して ポジションにつく。
点数が高い人から 行きたい学校を選ぶ。
できれば夫婦で同じ学校に行きたいとか
できれば 自分の故郷の町で働きたいとか
いろいろ望みがある。
試験は 某先生によると ものすごくつまんない試験で
まったく芸術的ではない。
だから 若い時に受けないとばかばかしくてやってられない。
あとは もちろん 楽器の試験。
このシステムだと 例えば 外国でしばらく働いていたり
勉強していたり
楽器奏者 コンチェリストになりたくて頑張ってきた人は
公務員としては 点数もないし なかなか好きな学校で働けない。
まったく 学校の空きがない場合もある。

和声 アルモニアの先生が 二ヶ月休みを取った。
オペラの指揮をするので そっちに行かなくてはならない。
代わりの先生が来た。
彼の教え方のほうがはるかに好き。
長年 ポジションについて 固定した給料で
バリャドリのオーケストラの指揮者でもある先生は
長年 まったく変わらない教え方で 
教師としては 完全に『公務員』
それに比べて 代用の先生は ついこの間まで ピアニストをめざしていた。
でも 腕を痛めて ピアノを弾けなくなってしまった。
もちろん 普通に弾く分には すばらしく上手。
ただ 長時間は無理。
楽器ってそういうことがあるから かなしいんだよね。
それでも あらたに 和声の先生として歩み始めている。
それは とても新鮮な授業。
そして 和声 というのは つまり どう 立体を切り取っていくか
だから その説明の仕方が 私にあっている。
彼は半分 オリエンタルなんだ。
だからだと思う。
どう説明していいのかわからないが なにかが私を納得させる。
おとうさんはシリア人
おかあさんはスペイン人
でも 特に彼がなに人かという疑問を誰も持たずに
自然な形でそこにいる。

『僕は 2月いっぱいでいなくなる。
このチャンスを生かして (アプロベチャ)
よく理解するんだよ。 来年は 分析のクラスが待っているんだから
今 ちゃんと理解しなくては』

自分がいることを ちゃんと 利用しろ と言う。
つまり 彼は自分が良い先生であるから チャンスなんだ と言う。
この ストレートな自信が 微笑ましい。

シリアの ある村では ついこの間まで キリストの使っていた言語を未だ使っていた。

遠い国を ふと思う。

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シリアといえば ラフィック シャミ。
好きな作家です。


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Commented by mi-mamam1 at 2015-02-15 19:21
おお、シャミですね。
本棚に「空飛ぶ木」が眠っています。
短編集なので語りのテキストになるかと、所有していました。
読んだはずなのに忘れている。
物語への向き合い方が、間違っていたのでしょう。
もう一度、ちゃんと向き合いましょう。
Commented by cazorla at 2015-02-15 22:55
mimamaさん

本って読む時期にもよりますね。
独身時代に読んで
また スペインに引っ越してきて 外国人として生活して読むとまたちょっと違っていたし。
で 引っ越してきた母にも勧めてよみました。
吸血鬼の話がおもしろいですよ。

ボリスヴィアン久々に読んだら
あれだけ好きだったのに あまり惹かれなかった。

本は読む時期で かわりますね。
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by cazorla | 2015-02-15 08:17 | スペイン 文化 言葉 | Trackback | Comments(2)