我慢しちゃ ダメ

うちの母は よく 我慢しちゃダメ と言う。
我慢すると どこかで 絶対 歪みが出てくるから
自分のためだけでなく 相手のためにも 我慢しない方がいいという。
私が 小さい時 昭和40年代 のことだけれど
花登筺という脚本家のドラマが 流行っていた。
母は 苦労話が 好きではなかったので ほとんど見なかったが
たまに ぼーっとくつろいでる時 たまたま テレビで流れていて
一緒に見たことが何度かある。
主人公の女性は 一所懸命働いてるのに 夫が 遊んで お金を使い果たす。
かわいそうな 主人公。
でも 母は 絶対 そういうのをかわいそうだとは言わなかった。
ほらね 我慢してるから 歪みができて 夫は 遊ぶしかないの。
かわいそうに 自分の人生が見えないんだ この男の人は。
それぞれが 自分の好きなことをすれば良い と言う。
嫌だったら 別れればいいと。
その考えも 条件によるし
最上とは 言えないかもしれないけれど
それでも 人とは違う見方ができるんだ ということを学んだ。

息子二人は 1998年生まれと2001年生まれ。
上の子のお母さんたちの方が はるかに若かった。
たまたま 下の子のクラスは やっと 生まれた一人っ子とか 忘れた頃にやってきた 末っ子とかで
小さな子供のクラスで 私は (幸いにも) はるかに年の離れた母親には ならなかった。
幼稚園時代 一番若いお母さんで 32歳。みんな 40前後。
でも 長男の方のクラスは お母さんたちがやたら若かった。
幼稚園時代 私は 40をとうに越していたが 他のお母さんは 20代。
幼稚園時代から 小学校2年生くらいまでは お誕生会をする。
都会に住んでいると 小さな子供を読んで 飛び跳ねさせる場所がないので
マクドナルドとか そういう場所になるが
田舎では 自宅でする。
若いお母さんたちは クラス全員を招待していた。
ガレージでするので 何人でも呼べる。
でも 若くない 末っ子のクラスでは 全員は呼ばなかった。
だいたい 仲の良い友達。
体力がないのも一つ。
もう一つは 『みんな仲良く。』 という教育が学校時代にしていなかった。
時々 週末に 末っ子は ちょっと悲しげだった。
眠る前に ポツンと
『あのね 今日は 〇〇のお誕生会だったんだけど
僕と ジプシーの 〇〇と モロッコ人の〇〇だけ 呼ばれなかったの。
みんな 集まって 遊んだんだ。』
と言っていた。
末っ子のことだから ますます 私は 胸がキュンとなって
夫に 報告していた。
でも 夫は 『自分の家で パーティーをするんだ。
嫌な やつは 呼びたくないのは当然だろ。』
と言う。
そりゃあ まあ そうなんだけど。

結果としては 末っ子は その後 大きくなる過程で
全く いじめにあわなかった。
長男の方が 中学の最初の年
まだ 背が高くなっていない頃は 苦労していた。

やっぱりね 無理しちゃ いけないのかもしれない。
嫌な奴とは付き合わない それでいいじゃないか と思う。

先日 久々にいじめ時代を思い出したのは 週末に来て ドアを叩いて 怒鳴る声で。
プート チノ   と 叫ぶ声。 走り去る音。
最終的には ケチャップかけ で 幕が閉じた。
ケチャップをかけにきたのは 一人だったかもしれない。
とにかく それで 幕を閉じた。
その程度のことで 気持ちが 落ち着くのであれば やればいいと思う。
彼らの心に
というより 人生に 何か もっと素敵なことが起きればいいのに と思う。
でも もしかしたら すっきりした気持ちで 前向きに 考え始めているかもしれない。

仲良くなんてしなくていいと思う。

よく 日本語に タコスはあるか と訊かれる。
つまり 前述の プート みたいな。
日本語 に ある?
くそっとか くそったれ とか 
でも 日常会話で 聞いたことない ですよね?
小綺麗に 整った社会だと思う。
だから 多分 歪みは あるんじゃないかな とも。

スペインに引っ越そうと思ったのは あるお母さんのある言葉が きっかけだった。
長女が 公園で 友達と遊んでいる時。
確か 三歳の時。
滑り台の上に女の子3人くらいで並んでいた。
その時 
『あああん 嫌だー マリアちゃん
うちの子の隣に来ないでェ 
ブスが目立つ』
みんな 笑った。
でも 子供達は 笑ってなかった。
言葉は 柔らかだった。
言ってる本人だって 悪気なんて ちっともない。
そして それは つまり 『マリアちゃんはかわいい』と言ってることなんだから
言っていけないことではない と思っている。
ああ だから マリアには 女の子の友達がいないんだと思った。
ゆいいつ ものすごく仲の良い友達は オーストリア人のお父さんを持つ ハーフの同い年の女の子。
二人はいつも一緒で 大きさも全く同じで 双子? なんて よく訊かれていた。

顔の作りが ちょっとだけ 違うんだよね。
どっちが 可愛いとかじゃなく。

ほんのり オブラートで包まれて 攻撃性の全く見えない排他性の方が 
体の中で 効き目を待つ毒のように 危険だ。
だから 私は やっぱり スペインに引っ越してきて よかったと思ってます。
たとえ ケチャップを ドアにかけられても。






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Commented by liebe at 2015-12-18 22:40 x
「うちの子の隣に来ないでェ ブスが目立つ」って…。柔らかく笑いながらって最高に怖いね。日本ならではの棘。日本は個がないから大変だったと思う。特にマリアちゃん。「嫌な奴とは付き合わない」とか「仲良くなんてしなくていい」がね通用しないって言われた、娘にね。独りでいるのは恥で恐怖なんだって。休み時間や休日。だから必死だったって。協調性や社会性を重んじた弊害かな。窮屈な国です。スペインを選んだのは正解だと思う。
Commented by sakura-saku-tiru at 2015-12-19 22:23
そうか。だから私の人生、歪みまくりなんだと、妙に納得。
そうか。なるほど。
Commented by tamagoneko at 2015-12-19 22:32
「みんな仲良く」ってそりゃあそうなんですが、まぁ、それができれば世界はとっくに平和ですよね〜(笑)
生きていく上ではどうしても「イヤなヤツと付き合わざるをえない」状況はあるのだから、むしろ上手な関わり方を学ぶべきなのかな?と思います
一方的に攻撃するのではなく
全面的に我慢するのではなく
ああ、でもこれが一番難しいのか!
Commented by mimizu-clone at 2015-12-19 23:14
やっぱりコメントが難しい。
僕は無理して仲良くする必要はないけど、仲良くする努力は必要と思ってます。
嫌な奴と付き合う必要はないけど、先入観で嫌な奴と思い込まないようにしたい。
そんな風に生きてる、、、かな。

だから、おまえみたいなやつ大嫌いなんだけど、でもいくつか好きな点もあるよ。
おまえのことが何から何まで嫌いってわけじゃないんだ。
僕の好きな点と、おまえの好きな点。
どこかに接点はないかなあ?
もしいくつかでも交わることができたなら、そこからよじり合わせていくことも可能なんじゃないかなあ、みたいな感じで。
人と人、永遠に平行線なんてことはないんじゃないかなみたいなことを、かなり自分勝手に相手にぶつけたり。
ほら、僕はこんなに譲歩してるじゃない。
あんたも、ほれ、、、って。

どうしても嫌だったら別れればいいとかもそう。
僕がどうしても嫌になるまでは、おまえも努力しろよ、、、かな。
うーん、文字にしてみると僕ってすごい勝手だ。
あらためて、嫁さんすごく人間できてる(笑)
Commented by cazorla at 2015-12-19 23:31
> liebeさん

いつもコメントありがとうございます。
お嬢さんの気持ちすっごくわかる。
私も一人になるの怖かった。
いじめられることも恥ずかしい。
だから 平気な顔してるけど 内心 すっごく大変。
でも それを乗り越えて どこにでもいられる どこでも 楽しめるようになっていく。
外国に住むと 不自由に感じることもあるけど
その中で 楽しみもあったりね。
そういうことを感じられるようになれて お得です。
Commented by cazorla at 2015-12-19 23:34
> sakura-saku-tiruさん

私も歪んでますよー。
かえって 我慢が限界に来て 友達をなくしたり。
あああ
母くらい あっけらかんとできたらいいな と思います。
Commented by cazorla at 2015-12-19 23:37
> tamagonekoさん

私は 娘より夫より 人付き合いは うまいです。
だから 二人に 偽善者と呼ばれますが
なんか問題が起きると ママ 出頭と言われます。

あんまり 重要性を一つ一つに持たないこと が 大事なのかもしれないですね。
いやなやつでも話してると結構面白かったりします。
やっぱり 体力 かな?
体力あると 大丈夫になることっていっぱいありますよね。
(最近 落ちてるんで 自戒を込めて。)
Commented by cazorla at 2015-12-19 23:41
> mimizu-cloneさん

はい 奥様 立派。 笑

先入観は良くないですね。
うん そう思います。 人の話を聞くのって結構好きだから。
話してみる価値はあると思います。 誰とでも。

意地悪そうな人が 実はいい人だったり
わかんないのが この世界。
いつもニコニコして いい人だと思ってたら 単に入れ歯が合わなくて
口を閉じられなかった人とか。(近所の人です)

夫は 別にその人と結婚しなきゃならないわけじゃないんだから
いいじゃん 適当に付き合っていれば と言いながら
彼が一番 人付き合いが下手。
Commented by おーやま at 2015-12-20 01:58 x
こっちに来た頃、子どもがいる奥様から聞いた事思い出した。

日本ではみんな仲良くという方針だけど、この国では様子が違うと。

A ちゃんとBちゃんが仲良くしていて、そこにBちゃんと仲のいいCちゃんが来た。
3人仲良くという流れが日本人の頭には浮かぶけど
Aちゃんは、私はBちゃんとは友達だけど、Cちゃんとは友達じゃない
というのが ありなんだそうだ。

一件冷たいようだけど、同時に効用もあるのかとこの↑ブログを読んで思いました。

去年のクラスでうちの娘は、メリーナという女の子が大好きでよく家で話していた。娘は学校でぜんぜん言葉を発しない。ただ一人大好きな女の子。
あるひメリーなのお母さんがいて、あいのあはメリーナが大好きでいつも話してる。仲が、いい...のかな?と 話しかけたら
あら メリーナが仲がいいのはだれそれとだれそれで、あいのあのことは全然話題にしないわ
と他意なく言われた。

完璧 片思い。でもあいのあは、それで傷ついてる風ではなかったね。
今でも メリーナと手つないじゃった〜 メロメロ〜♡ って言ってる。

愛を追いかける狩人タイプが幸せになるコツか。

ってそういう話じゃ なかったね。


Commented by cazorla at 2015-12-20 20:18
> おーやまさん

そうだねー。 そういうのあり。 いつも仲良く話してる人が他の知らない人と話してる時は
その知らない人が 私を紹介して って言わない限り こんにちは じゃねー で終わりだもん。 あんまり紹介されても 二度目に会って 思い出せないこともあるから 結構楽かも。 こっちだと 挨拶して 名前くっつけるでしょ? 覚えられないんだー。 エンリケはもっとひどいぞ。 私にきくもん。

あいのあちゃん かぁいいな。 好きって気持ちがあるっていいと思う。
一番下の子って いつもなんか カリニョッソだ。 アルバロも。
幼稚園の時 あるお母さんに アルバロが 毎日 君は綺麗だーって言ってるという話を聞いて驚いた。
そっか こっちをどう思ってるかじゃないんだ 好きだったら 好き を表現して それでいい
それ以上でも以下でもなくなんだね。
あるとき ふと とおっても 仲良しになったり 小さい時 親友だったのに 高校で離れたり。 いろいろだよね。
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by cazorla | 2015-12-18 19:25 | 思い出 | Trackback | Comments(10)