夏の色

カソルラのいつもの散歩道。
春はあんなにカラフルだったのに花の色が淡い。
夏の色って何色?
ギラギラ太陽。
蝉の声を聞く深い緑の木漏れ日。
真っ赤なワンピースのお嬢さん。
白い日傘。これは日本ね。
ここでもたまに見かけるようになった日傘。
大きなつば広の帽子。
特に観光地には外国人用につばのついたパナバ帽が売っている。
それが夏の風景。

それなのに花の色が淡い。


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まるで秋の七草のように、
でも私は実は秋の七草を知らない。
ただ、気持ちとして秋の七草のようにと書いているだけ。

あれだけ茂っていた春の花たちはどこに行ったのだろう。
一瞬にして交代できるほど、成長が速い。

鳥の声が聞こえる。
その瞬間、甘い空気が立ち込めた。

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いちじくである。
鳥がつついた。
甘い味を共有した、そう思った。


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もっと夏が進んでいくとスペインの夏は黄色になる。
ひまわりの輝く黄色ではなくて、枯れた草の倒れた黄色。

こういう時期にスズメの子供達が巣立ち始める。
子雀を連れた親鳥が、大きさは同じくらいなのに床に落ちた餌をついばんで口に入れてやる。
そして、子雀は拾って食べることを覚えていく。
まだ、飛び立つのに時間がかかる。

我が家の犬、みかんがそういう子雀を見つけた。
あともう少しで捕まえるところ。
親鳥が飛んできてみかんの鼻先に飛ぶ。
犬は近くにいる獲物の方が可能性があると本能的に思ってしまって、ついそちらを追う。
その間に子雀は飛び立たなければならない。
でもまだ小さくて体がこわばって動けない。
みかんが親鳥が行ってしまうのを見て、また子雀の方に向き合う。
またもあともう少しで捕まえるところまで追い込む。
するとまた親雀が来た。
そういうことを何度か繰り返して、やっと子雀が飛び立つ。
親っていうのは勇敢なものだと感心する。
そして、みかんの口が血だらけにならなかったことに安堵する。

スペインの夏はまだ始まったばかり。





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Commented by mimizu-clone at 2016-07-17 20:59
色ですか。
カソルラさんの今の生活は何色なんだろ。

今、「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を読んでる最中です。
いろんな色が出てきます。
白、黒。ハッキリした色。
そのどちらも選べない時、人はグレーを選ぶんだなと思います。
*作品に「グレー」が出てきます。
Commented by cazorla at 2016-07-18 14:30
> ミミズさん

私も読みました。あの色、ちゃんと中国の色の風水じゃないけどそういうをちゃんと押さえてるんだと誰かの解説で読みました。そういえばモモに灰色の人が出てきますね。
フィンランドに行く場面が何となく好きです。
読み終わった頃、息子が巡礼の年弾いてました。特に頼みもしないのに先生が選んでくれて。選んでくれないかなーって思ったのが通じたみたい。

私の色、今何色でしょう。
なぜ、人は『白い村』に行きたいって思うんでしょうね。
Commented by おーやま at 2016-07-22 16:59 x
観光客でいっぱい?
上の かそるらさんの最後の一言を読んで。つい。

渋い色の夏。
あまり色が濃いと焼けてしまうのかな。
日差しの強い海辺の町とか 白い服が似合うもんね。

かそるらさんの好きな色はなに?
私は昔から青。青っていろんなニュアンスがあるけど
緑と青が混ざったような明るい海の色が好き。
Commented by cazorla at 2016-07-26 09:30
おーやまさん

昨日はジプシーの結婚式で村中に音楽が鳴り響いておりました。夏って不思議。おどろおどろしい雰囲気のぼわーんとした空気が流れてきたり。

好きな色。よくわからないんだけど、なぜかマロンの服を買ってしまう。茶色が好きなのかな・でもあえて好きな色とか茶色って変よね。朝 少しずつ青になる前の紫の空の色が好きだけど。紫の服は持ってないし。
海の色は好き。地中海よりも島の海の色。
Commented by おーやま at 2016-09-05 00:41 x
いいね。おどろおどろしいぼわーんとした空気があるなんて。

こっちきてから、夜も一階で一人で起きていても、恐くないの。
子どもの頃ならいろんな恐いもの想像しただろうに。
そういう空気がないんだよね。怪談なんて似合わない。
Commented by cazorla at 2016-09-11 03:07
> おーやまさん

瀟洒な一戸建てが続く場所だから?
廃墟があるとやっぱり夜はちょっと怖い感じだよ。
川とかね。
死んだ人の話とかね。
お城もあるし。

ここは蛇になったお姫様の話があるところだよ。
Commented by おーやま at 2016-09-13 03:44 x
湿気が無いからだと思ってた。
おどろおどろしくならないのは。
でもそっちも 乾燥してるもんね。

やっぱり 場所のエネルギーだね。
廃墟とか、地形とか。空気がたまりやすい場所とかね。

そういうのって アジアな感じがして懐かしい。

Commented by cazorla at 2016-09-15 09:50
> おーやまさん

場所のエネルギーとかあるね。
殺し合いがあった所とかね。

だってマドリッドの郊外に住んでた時、郊外の新興住宅地だから何にも怖いものがなかった。
でもそういうところに内包された怖いものが本当は一番怖いんだってスティーヴ・キングが言ってたような。
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by cazorla | 2016-07-17 13:04 | カソルラ | Trackback | Comments(8)

あなたに会いたくて・・・・


by cazorla