スペインの小学校の宗教の時間のことなど
2006年 07月 27日
宗教の時間は週に二回。2時間ですがうちの子たちは宗教の時間を取っていないので その時間は図書館にいます。 都会なら一クラス半数くらいは取っていないのでその子達のために特別なクラスが用意されているのですが カソルラのような村ではほぼ全員がカトリックなので そう言う用意はないようです。 で 特に少数派として嫌な目にあったりというようなことはとくにありません。
ただ 1年目 長男が幼稚園の年長だった時 間違って宗教の時間に参加していたようです。でも 教科書も持っていないのだから 先生も気づいてくれてもいいと思います。 少なくとも 教科書を買って持ってきてください と言うお知らせくらいしてくれたらこちらも気づいて 宗教の時間は申し込んでいません と 言うことができたのに。
で もう一年のコースがもうそろそろ終わろうとしていた時 宗教の先生が(若い女性で いつもにこやかに挨拶をしていました。)近づいてきて 「どうしてマリア(長女)は宗教の時間に参加していないの?」と訊いてきました。それで気づいたのです、 長男が間違って参加していたことに。 それを言うと急に顔が険しくなって その日から 今もそうですが 全く挨拶をしなくなりました。 次男は当時 村で唯一の保育園に行っていましたが 唯一の保育園は教会が運営しているので 当然 シスターが世話をしてくれます。 でも シスターは 私たちがカトリックでなくても ほかの子供達と同様 優しく接してくださいました。 シスターでさえそうなのになぜ 宗教の先生といえ 公立学校の教師が そんなんでいいのかしら と思ってしまいます。
そういえば マドリッドに住んでいた時の宗教の先生は やはり若くて化粧の濃い先生でしたが イスラム教のお母さん達に「なんでも 相談したいことがあったら いらしてくださいね。私は 宗教で差別はしていません。」といつも にこやかに行ってましたが カトリックの人に相談したいとは思わないだろうし いつもそう言われるのは 実は迷惑 と思っていることにも気づいていないようでした。 もしも 司祭とかシスターなら そう言う近づき方はしないのではないかと思いました。
で 宗教の時間は何をしているか。
聖人の名前を覚えたり 聖書の中のお話しを聞いたり
で 宗教の時間以外にも学校が終わってから カケイケイシという カトリックのお勉強クラスにたいていの子供達は通っています。 夫の時代は 法王が イタリア人で カトリックはぎちぎちな感じではなかったんですが 前法王がポーランド人 そして今はドイツ人で かなり厳しく教え込むようになりました。 コムニオンという 七五三のようなものがあるのですが これはだいたい十才くらいにする儀式で 昔はだれでもできたのですが 今はカケイケイシできちんと勉強した子しかできないそうです。
(コムニオンの時 なぜ海軍のかっこうをするのか・・・? これもうちの夫の時代 1970年代にはなかったことだそうです。 当時は 普通にネクタイ姿。)
でもこんなに宗教の時間があって何を勉強しているんだろう と思わされる時があります。
ある日長女が帰ってきて 「ユダヤ人は悪いんだって。 だってユダヤ人はキリストを殺したから。」 ほかの子供達に教えてもらったようです。 「でも キリストもユダヤ人じゃないの?」と私。基本的にはユダヤ教をユニバーサルに解釈しようと言うキリストはある意味で革命家だったと言う解釈は行き過ぎでしょうか。 (ゴーダマも基本はカーストに対しての革命と解釈してます。)
で 国旗ですが。 スペインはホテルと学校・役所関係はいつも 国旗と自治体旗とEUの旗が掲げています。 それから マドリッドは各教室に カソルラは入り口に 国王の写真が飾っています。カタルーニャはまた別でしょうが。
国歌は・・・ まだどういうときに聞かれるか・・ワールドカップとかオリンピックの時以外はどうなんでしょう。 学校の行事はたいてい自治体の歌を歌います。
国歌は歌詞がないので歌いたくてもうたえないのですが。
私はカトリックの女子校(もちろん日本です。)だったのですが、必須で宗教の授業がありました。主に聖書読んだり、普通の倫理的な講義をきいたりしてただけですが。
大学生になってから、スペインの中世文学を読むための基礎知識として、改めてキリスト教の勉強をしたんですけど、いろいろ目からウロコでした。研究者が教えてくれるんですから、おもしろくて当然なんですけどね。
国際化のため(?)日本でも英語の初等教育の必要性、とかいわれてますけど、宗教も含めて文化的なコトも必要だよね、とかおもったり。(そもそも、なぜ英語?中国語とかスペイン語とか選択できたらいいのになあ。)
学生ビザの申請にスペイン大使館に行ったときに、
初めて見たんですが誰かわからず大使夫妻なんだろうと思ってました。
ところがこっちに来てみると結構ありますよね。
なんか日本とは違いビックリでした。
日本も天皇の写真を飾っていたのは戦争前でしたっけ。
だからって神としてみることも出来なかったから
意味合いがまったく違いますよね。
勝手ながらリンクさせていただきます。宜しくご了承下さい。
話が全然違いますけど、スペインの日本大使館には天皇陛下の写真って飾られてませんか?
子供ができた時 マリア・モンテッソリーの著作を読んだのですが 一般に日本人には読みにくいと言われているのが カトリックの知識のおかげですんなり入ることができました。 宗教そのものを教えるより その意識を強く持った人の著作を読んだ方がより 信仰のあるべき姿を見ることができるような気がします。
日本の皇室は...雅子様、お気の毒ですね。
スペインの皇太子の結婚式の時もチャーター機でいらして 動くたびに税金がこれだけ使われると思うとそんなに動けなくなるし。
もう少しゆったりすればまだまだお子様はうまれるでしょうに。
たくさんの哲学の分野での偉人を知ったり、宗教についても概略を教わりました。こういった授業は大切だと思います。
今の高校では、この科目は必須でなく、選択になってます。
娘の高校では、選択者が少ないからと授業がありません。
残念なことです。
詳しくは学べなくても、哲学と宗教の概略を知ることは大事です。
少しでも知っていたら、学ぶ気持ちが出てきますからね。
ソクラテスやプラトンも知らないで、大人になる人が増えています。