水戸の街
2006年 08月 29日
若い頃 結婚前 思い立ったように電車に乗ると言うのが好きでした。
貧乏でしたから めったにどこかに泊まることもなく 夜行の急行 つまり寝台券などの必要のない青春18切符で乗れる電車を乗り継いで。 朝日を目指す旅でもありました。 長岡を夜中に発つ大阪行き銀河は朝五時に琵琶湖のそばを通ります。 そして朝日はきれいに琵琶湖を輝かせる。 新宿発11時7分発 寺泊行き これは朝の新潟の海を見るために。
ある時 水戸に美術館ができた年 ゆっくり見たいと思い 泊まりがけで行くことにしました。
当時は インターネットもなかったし 宿泊施設はだいたいその辺を歩いて決めいていたのですが 水戸に着いた日はちょっと疲れていたのかな? 駅のインフォメーションにお願いしました。二十歳ちょっとくらいのきれいなお嬢さんに 安い宿おねがいします と言うと にっこりして探してくれました。 なんと二千五百円くらいだったかな。 うろ覚えですがすごく安かった。
地図をコピーしていくと なんと 入り口に下駄箱のあるタイプの宿屋。 私以外はみんな肉体労働のおじさんたち。 宿のご主人は野球帽をかぶって出迎えてくれました。 たぶんこんなかわいいお客は 初めてだったんだと思います。(←想像) まず 質問してきたのが
「お風呂 やっぱり入りたいよね~?」
「入りたいですが・・・問題でも・・」
「まあ いいからさ (なにがいいからさなんだ??) 六時に入ってもらうんで良い?
風呂場は一階の奥ね。 入る前 ちょっと 声かけてくれる?」
というわけで 言うとおりに声をかけて入りました。
お風呂は比較的広くって 気持ちよく入浴。
そして 出たら お風呂場の横に 野球帽のおじさんが バットを握って 座ってました。
「あ あがった? やっぱりさ ここ野郎ばっかりで 誰が覗きに来るかわかんないからね。
あ そうそう 部屋の鍵ね つけといたから。 安心して眠ってね。」
そう もともと 部屋に鍵もなかったのでした。
水戸の人がおしゃべり好き と言うのも意外でした。
飲み屋さんに行くと おばちゃんたちも みんな政治談義で盛り上がってました。
みんなそれぞれ政治を肴に それぞれの興味で
つまりおばちゃんたちは土井たか子の化粧がこすぎるとか
そういうこともOKで みんな好き勝手に 政治の話をしていたのは新鮮でした。
そして水戸芸術館に行く時に 道を訊くと
「あーーーーあの税金いーーーーーっぱい使った建物ね。
いくら使ったか知ってる?」
という感じで三十分くらい税金の無駄遣いに対する批判を聞くハメにあったのでした。
よく お風呂から上がった時見た 野球帽のおっちゃんの横顔を思い出します。
出張で泊まった宿が連れ込み旅館も兼ねているところだったのを知らず、隣の部屋に間違って入ろうとしたらその部屋だけ鍵がかかっていて無理に開けようとした事がありましたっけ。中にいたカップルの事を想像して仲間と大笑いしてしまいました。
でも 隣のカップル 怒るに怒れず とまったまま 思案していたのでしょうね。 私も連れ込み系の宿に うっかり一人で泊まったことがあります。
こんな光景が無駄にならないんだと言うことは、私もよく知っています。クールなだけ、ゴージャスなだけで本当は中身がない人間よりも、よっぽど人間臭い仲間たちですね、水戸の方々。
pfgiaさんのところから参りました。
刺激的な体験されたのですね!
野球帽のおじさん、いい味出してます。
宿を当日押さえるというのは、やったことがありません。すごいです。度胸ありますね!
水戸の旅館のバット叔父さん、いいな~、スペイン的で!(笑)
ドラちゃん、やっぱりフォックス・テリヤだったんだ! 犬好きの人には大体ガードが緩むんですが、中でもフォックス・テリヤを飼ってる(飼ってた)というような人には、それだけで目尻が下がってしまう私です(笑)。
日本で一人旅もいいなぁ~と思います。ふらっと電車に乗るの、いいですね!
私も初めて1人で佐賀にいったとき、ネットで値段だけ調べて予約した宿は、労働者のおじさんばかりでした。一応、ホテルだったのでシャワーとトイレは部屋にあったんだけど、ドアがベッドにひっかかって30度くらいしかひらかないし、廊下に出るドアの下のすきまが3センチくらいあいてて、おっちゃんたちが歩いてるのが見えてました。若さでのりきったなあ。
水戸芸術館、若かりし日々を思い出すなぁ。何回か行ったことがあるんですが、思い出すのはいっしょに行った昔のBF。彼ら(複数ですっ!)どうしてるかなぁなんて、たまに考える、スペインの空の下...(笑)。
それにしても野球帽のおじさん、いい人!
お勧めの秘密の小路をおしえてくださるかしら。
カソルラにはよく観光客が来るので ちょっと話しかけてみたいと思います。 特に日本人観光客の方は私のこと見て見ぬふりをされるので次回は ちょっと捕まえてみようと思います。 実は話してみたいけど 私がこわいおばさんになっちゃってるのかもしれないですね。
そう言う人がいるのも問題です。
国内旅行ってなかなかいいですよ。 内陸に入るだけでずいぶん感じがかわりますから。 大阪から福知山線だったかな あれに乗って 山の方に行くと あっという間に空気がかわるんですよ。 ぶらっとでかけるのって好きです。
でも そんな生活の中で 今の奥様に知り合うチャンスがあった というのは すごいことです。 人生 って何が起こるかわかりませんね。
奥様との出会いの秘密の記事のアップ 楽しみにしています。
プログの世界でも「縁」を感じます。 なんとなくふとじっくり読みたくなる方のブログがあって たぶんそれはそう言う接点によるものなんでしょうね。