ポーランド映画~エッグ
2006年 12月 11日
キューバ映画なんかもそうだけど お金がなくても 楽しい映画を作ろうっていう姿勢が好き。
その中で 心に残ってる映画。
ポーランド映画 エッグ
今 ググってみたけど それらしいものはみつからなかった。
六本木のマニアック映画ばかり見られるあそこで見たんだけど。
もうかれこれ20年近く前?
ポーランドの小さな村。
少し知恵遅れのパン屋で働く青年。
卵をたてるのがうまい。
コロンブスの卵みたいに秘技を使うのではなく 正真正銘立てちゃう。
いつもにこにこしてとてもいい青年。
でも 恋人もいないし ちょっと淋しいのではと 同僚が思い 文通相手を見つける。
でも 青年は字を書けないから 同僚が代筆。
きれいな村のこと 今日見た鳥の話 美しい詩のような手紙。
書いてるのは同僚だけど ことばは青年のもの。
文通相手の女性はその美しい無垢な手紙にすっかり感動し 詩を書き送る。
しばらく そんなふうに文通していたが
青年は自分で書いていないことに 良心がとがめ
告白すべきだと思う。
「実はこの手紙を書いてるのはボクではない。 ボクではないだれかがこの手紙を書いている。」
それを受けとった彼女は もっと彼が詩的な人だと思いこみ 会いたくてたまらなくなりとうとうこのちいさな村にやって来る。
1日一本しかバスのこないこの小さな村に。
同僚や村人たちは 心配する。
青年を見て 怒って帰ったら 青年は傷ついてしまうだろう。
でも 青年は大喜びで 村を見せて そしてパン屋を見せる。
そして 一番の自慢 たまごを立ててみせる。
彼女はとても落ち着いたきれいな女性。だから 青年が思っていたタイプではないことに驚いたことは見せなかったが次の日 帰ることを決意。
次の日パス停て゜。 散歩中の村人たち さりげなくでは全然なく 心配のあまり 立ち止まっている。 この場面が最高。
じっとしてる 村人達。
バスが来る。
バスが行ってしまう。
彼女が残る。
みんなほっとして 歩き始める。
彼女は気付いたのだ。彼女が好きになったものがなにか。
平安時代は歌で 恋の成就があった。
シラノ・ドゥ・ベルジュラクの手紙。
ラテン・アメリカには 恋文の代筆 という職業があったらしい。(そういう映画も見たことがあります。)
宮沢賢治の詩を大好きだった女性。 彼女は手紙を書き 贈り物を贈った。
宮沢賢治は 貧しかったけどとても礼儀正しく お返しをしたかったが
何もなかったので 自分の布団を送った。
彼女は その布団を結婚の申し込みだと誤解して さっそく会いに行った。
ことばに力のあった時代。
今も メール書きの上手な中学生が友達のためにメールの代筆をしているらしい。
「女の子は100% いちころさ。」
そして 私はあなたの書くものがとても好き。
女性がどういう思いで帰ったかが興味ありますね。映画のおはなしは、現代の日本で
暮らす私にはピュアすぎて受け付けられません。「映画は20世紀にかぎるわね~」と、
これは日本のTVアニメ「攻殻機動隊」のなかのセリフですが、21世紀はいまんとこ美しくありません。美しくしないと!と思う。
おとぎ話としてどうぞ と言う感じ。 たまには おとぎ話も必要な時があります。
物語のたりない 二十一世紀。 物語が少し増えて 心の中に入っていったら
もしかしたら 美しくなる かも
と 。
想像力をかきたてられる言葉を使える人に、惹かれます。
cazorlaさんのところは、脳神経フル回転で読んでいます。
楽しめるかもしれません。
物語も だんだん必要になってきます。
昔の思い出もだんだん物語の世界にはいりつつあるし・・・
cazorlaさんのところは、脳神経フル回転で読んでいます
ありがとうございます。 照れます。