「ほっ」と。キャンペーン

ヤーメン ボブ・マーレイを聞きながら

レゲエ聴いてたら 思い出に浸ると巻。

楓くんは 元・恋人の親友。
もしかして 八年間も彼とつきあってしまったのは 楓くんと別れたくなかったからだったかもしれない。
 楓くんは 背が高く ちょっとジャン・レニを意識してた時期もある。
不真面目そうで実はまじめ。 スキューバーダイビングだって 耳が悪いからしない方がいいんだけど 血を流しながらやっていた。 しばらくやってると 慣れるそうですが。

彼は おとうさんが亡くなって おかあさんは 楓くんといっしょに 奥さんが死んで一人息子を育てている人と結婚した。 そしてふたりの間にもう一人男の子が生まれた。
楓くんの義理のおにいさんと 楓くんは当然 全く似てないのだけど 末っ子といっしょに三人で並ぶと 長男と末っ子 楓くんと末っ子の顔が似ていて やっぱり兄弟という感じがする。 おにいさんは 義理のおかあさんをとっても愛していて 義理のおかあさんにそっくりの奥さんをもらった。 楓くんも義理のおとうさんを大好きで しゃべり方とか影響されてる。

楓くんは大学が終わるとすぐにワーキングホリデーでオーストラリアに行き 一年間バナナ農園で働いた。 だから バナナに関してはかなり詳しい。 収穫の仕方を 新宿御苑で バナナの木を見ながら説明してくれた。 楓くんの説明は面白いので すぐに 10人以上の奥様達が集まってメモを取り始めていた。
オーストラリアから帰って来て コンピューターの会社に入って 地道に働き始めた時に 私が本を貸してあげてしまった。 「予告された殺人の記録」 ガルシア・マルケス。
たしかにおもしろい本だけど あんなにはまるとは思っていなかった。
うちに来て どんどん 私の本を持っていく。 そして 大学の課外講座でスペイン語とポルトガル語を学び始めた。 楓くんはまじめなのだ。
そして その後 一年間 ラテンアメリカを放浪する。

楓くんのおかあさんは美人ではないが 魅力的な人。 そして 自分の意見を自分のことばではっきり言う人だ。 しかし 楓くんは けっして おかあさんみたいな人を恋人にしない。
いつも かなり美人で ぜったい自分の意見をいわないようなそういう女の子とぱかりつきあう。
それが彼の問題だ と思う。
給料日になると 絶対私に電話をしてくる。
「おい メシ食いに行こうぜ。」
行ってみると 彼の恋人と一緒だ。 美人で にこにこしている。
「邪魔ジャン」
と言うと 「いいんだよ」と言う。
私だったら デートの時に 他の女の人つれてきたらちょっと迷惑と思う。
彼の恋人たちはいつもにこにこしている。そして 「cazorlaさん一緒じゃないと 行かないっていうから いいんです。 私もそのほうが楽しいし。」
そして 私は 彼女たちの結婚式にも参加した。
彼女たちと 他の知らない人たち。
楓くんがひとりで参列するのは嫌だから という理由で一緒に行く。
ほらね やっぱり嫌だったんだよ 彼女たち。
中にはほんとに好きだった女の子もいて 結婚式で荒れる。
まったくダメな人です。

楓くんはとても優しいので すぐに彼女らしき人ができるが 続かない。
それは 美人で にこにこしていて 毒のないタイプばかり選ぶけど
実は 美人ではなくても おかあさんみたいにものをはっきり言う人が好きなんじゃないかと思う。 彼は彼女たちといて すごく退屈なんだ。
最近 また彼女ができて 山に行ったけどまた別れたらしい。
「だって 知らない女友達のうわさ話していて それでも相づちはちゃんと打ってるのに あなた私の話聞いてるの?て訊くから 聞いてないって正直に言ったら 怒っちゃってさー。」

そんな楓くんでも結婚したことが一度ある。
ラテンアメリカ滞在中に知り合った女の子とできちゃった婚をした。
彼は ちょっと不便な所に行くと俄然かっこよくなる。
英語・スペイン語・ポルトガル語が話せるし ジャングルとか そう言う所も平気だし。
でも 東京に帰ってくるとかっこわるい人にもどる。
そして 息子が一歳になったとき彼女は出ていった。
「絶対 お金とか送ってこないで!」と 書き置きをされて。
それでも毎月送金している。 彼女の父親が秘密で息子のための銀行口座に入れている。
そして秘密でたまに息子の写真を送ってくる。

楓くんの部屋には彼女の写真が飾っている。
ほんとうにきれいな人だ。 今までの彼女たちの中で際だって美人。 たぶん女優だってかなわないくらい。 きれいな人がほんとうに好きなのだ。
「きれいだねー」と言うとほんとうに嬉しそうな顔をする。 バカなのだ。
「ぼくの奥さん 美人でしょう?」
「元・奥さんでしょ?」
ちょっと悲しい顔になる。

楓くんの一人暮らしの部屋は 元・奥さんの写真とバリで買った布で楓くんが作ったカーテンと(彼は器用でセンスがいい) すてきなアイアンの電気スタンド ギターとコンピューター そして本棚。 そして 彼はおいしいお茶をいれてくれる。
トイレには紙がなくて タイ式。
帰国して東京に用がある時はいつもそこに泊まる。
キスもしたことのない私たちも 中年になってしまった。
時の流れは残酷だ。

品川駅で別れる時 彼は言った。
「俺の人生から消えてしまうなよ。」
こんな所で言うなよ。 新幹線で泣いちゃったよ。
もう実家もない私は当分帰国できない。
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Commented at 2006-12-25 21:01
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2006-12-25 21:11
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by seilonbenkei at 2006-12-25 22:06 x
クリスマスプレゼントを送ろうと思いながらクリスマスになってしまいました。用意はしてあるんです。ただなかなか郵便局に行く機会がないだけなんです。でもちょっとの時間を見つけてパチスロはしてます。ここのところ連戦連敗です。
できるかぎりお正月までに発送します。船便にしようかな。真夏に日本からメリークリスマス。日本を忘れてしまいたいような時に日本から。こんなのもわるくないでしょう?
Commented by ivydesousa at 2006-12-26 03:07
はぁ。なんだかしみじみします。そういう、恋愛関係にはならなかったけど、愛すべき男友達がいるのって、贅沢ですねぇ。元奥さんのことをまだ好きなのも、なんだかじ~んときます。でもその奥さんの行動からみて、今度は綺麗なだけの人ではなかったからなんでしょうねぇ。
Commented by nena at 2006-12-26 03:11 x
男女間の友情は不思議ですね。同姓同士より色々と思います。
実家がない、そうか。カソルラさんはお母様スペインに連れてきてしまったんですものね。
Commented by cazorla at 2006-12-26 07:25
鍵コメさま あとでメールします。
Commented by cazorla at 2006-12-26 07:36
セイロンベンケイさん 船便だったら その船で来て!
港までお迎えに行くから。
Commented by cazorla at 2006-12-26 07:39
アイビーさん こういう人がいてくれると幸せだな と思います。
女友達の旦那にも恵まれているの。
泊まりに行っても 嫌な顔されるどころか ごろごろずっといても
気遣いしなくていいような人とばかり結婚してるので。
こういう女友達も 年取ってからは大事です。
Commented by cazorla at 2006-12-26 07:42
ネナさん 実家が歩いてちょっと。
「実家に帰らせて頂きます」を言えるようになりました。
スペインの典型的婿どのとして 夫も姑に仕えてます。

男友達も結婚相手で疎遠になったりもしますが。
素直に話せることもありますね。
Commented by miki3998 at 2006-12-26 10:28
クリスマスのお話かなあ~とおじゃましたら、麻薬の検査やレゲエのお話、う~ん、ブログって凄い・・・じゃなくてcazorlaさんて凄い・・です。
 ついでにbenkeiさんとのやり取りも覗いちゃってます。彼なら船便で行っちゃいそうですね。
 benkeiさん、パチスロする時間があったら、郵便局へ行ってあげてくださいな。
 余計なお世話ですが・・・笑。
Commented by cazorla at 2006-12-27 05:42
mikiさん クリスマスからずれてますね~
mikiさんの素敵なリースと比べると・・とほほです。
セイロンベンケイさん 船便で箱詰め で・・・ やせてらっしゃるようなので。
Commented by miki3998 at 2006-12-27 10:26
いえいえ、私の薄っぺらなブログなんて・・・トホホです。

Commented by cazorla at 2006-12-28 03:17
mikiさん 薄っぺらなんて たくさんのファンが怒ります。
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by cazorla | 2006-12-25 19:43 | 思い出 | Trackback | Comments(13)

あなたに会いたくて・・・・


by cazorla