安楽死と寝たきり老人

我が村に住んでいるオランダ人から、メールをもらった。
某新聞記事。
安楽死について。
eutanasiaなんて難しい言葉を、私は知らなかった。

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たった14年で安楽死が3倍以上増えているのがわかる。
安楽死という選択。
2年前に伊藤比呂美の『読み解き「般若心経」』を再読したばかりだった。

安楽死というのは、本人の意思で決めるとはいえ、安楽死を決心する時期というのはまだまだしっかり生き続けられる時期なのではないかと思う。
決心するには、かなりエネルギーが必要だから。

実は安楽死について書こうと思ったわけではない。
寝たきり老人について書きたいと思っていた。

ヨーロッパでは寝たきり老人が少ないのは、安楽死がないからだという記事を以前どこかで読んだ。
日本はとにかく延命処置をするから、寝たきりが多いのだという。

これ、私はずっと疑っていた。
安楽死は、実は日本でもある程度存在しているだろうと想像される。
伊藤比呂美のお母さんも延命処置をしないでほしいという書類にサインしたとあった。

安楽死が増えたオランダ。しかし、多いとはいえ、死亡原因の6パーセント。
もちろん、6パーセントは他の国に比べて大きな数字。
しかし、たったの6パーセントとも言える。

安楽死の内訳は
つまり安楽死をした人の年齢の内訳は出ていないが、老人だけではない。
むしろ、癌患者の多くは老人とはいえない年齢の人たちだろう。
そして、寝足りきり老人の数字を確認していないが、安楽死と寝たきり老人はやはり関係ないのではないかとこのグラフを見ながら思った。

母が2年前の冬に、お風呂で滑って倒れて、歩けなくなった。



寝たきり老人になる、一歩手前だった。
いや、2ヶ月か3ヶ月、もう数えられないけれど、寝たきり状態だった。
それを克服して歩けるようになったのは、やはり家族に助けられたから。
歩く努力、希望がないと寝たままそのままになってしまう。

寝たきり老人を看病している人を批判してるわけではありません。
スペインにだって、多分、寝たきり老人はどこかにいると思います。
それでも、
やはり自分が寝たきり老人にならないために、いろいろなことを分析しています。

先日、私が執筆させてもらっているトラベルクリップというページの中国在住の人の記事を読んでちょっとびっくり。



このスーパーおじいちゃんって、60前後。
へい! 私じゃ。私も57歳ですから。
以前、何かの仕事で、ちょっとプールで2000メートル泳いでから始めます、と言ったら50過ぎて2000メートルってすごいですね、と言われた。
そーですか?
ドイツ人グループは5000メートルくらい、70近くなっても泳いでる。
彼らは、機械です。
あのガッチリした体に比べると、私などヒョロヒョロで。

つまり、老人たちがヨーロッパは元気です。
日本人は若く見えるというけど、肉体的にはかなり老化が早いのではないかと思う。
だから、私は同い年の夫に負けないように頑張っている。
先日、ドイツの新聞の漫画を見て笑ったけど、悲しかった。
日本人女性という題名で、20代、30代、40代が綺麗で、50代でいきなりがくんときている。

スペインでは、50すぎての出産は普通で、特に「高齢出産」とは言われない。
私は41でもかなりきつかったけれども。
周りで52の母親から生まれた末っ子ちゃんたちがうじゃうじゃいて驚かされる。
今は経済的問題、つまり大学進学など諸々の問題でなかなか年取って産むということは少なくなったようだけど。

やっぱり寝たきり老人が少ない、というのは社会制度に原因があると思う。

この辺りでは90歳で一人暮らしで、掃除を一人でやって買い物をしてる老人が(女性が主だけれど)多い。
もちろん、80すぎて体力がなくなった人もいる。
そういう人は配偶者が手伝う。
大抵夫が妻を介護している場合が多い。
男性はいつも、女性を助ける立場を選ぶのかもしれない。騎士道精神(カバジェーロ)スペイン人。

一人暮らしで弱ったら、介護の人が来る。
介護の人は、日本のような介護をしない。
腕をとって2時間、歩き回る。
ただ、ひたすら歩く。
歩いているから、家のことは自分でできる。
まだ、まだ。
買い物は電話をかければスーパーが配達して来る。
ちょっとしたものは、甥っ子姪っ子、息子や娘に頼む。
全く誰もいないという人は珍しいけれど、それでもいなかったら介護の人に頼む。

そういう
ただひたすら歩かせることをしているから寝たきりが少ない、一つの原因ではないかと私は思っています。

日本も介護といえば、すでに世話が必要な人、認知症の人、だけれどそうなる前のケアにもっと介護すべきじゃないかなと思います。
私はとりあえず、泳ぎます。
転ぶ、危険もないから。




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# by cazorla | 2017-09-23 19:34 | スペインの新聞から | Trackback | Comments(8)

おーやまさんに久々コメントもらったからってわけでもありませんが、以前書いたニーハルについてトラベルクリップで記事をアップしました。(おーやまさん、こちらにも海の写真はありません)

ミミズさんに笑われたからってわけでもありませんが、できるだけ自分の文書で書けるといいなと思って最近いろいろ考えているのです。そして、このニーハルという、スペインにわざわざ来たらやっぱりアルハンブラのグラナダとかメスキータのあるコルドバに行くから、まず、行こうなんて思わないような町について、読んで楽しいと感じてもらえる記事にしたいなと。

そういう意味では、この記事なかなかいい記事ではないかと自画自賛してしまうのですが、どうでしょう?
最初は、ニーハルの記事は1500文字くらいの小ぶりの記事にする予定で描き始めたんだけど、書いてるうちに楽しくなって、3000文字と少し。実は、ホテルの認知症のおばあさんの話も入れたかったんだけど、長くなりすぎるような気がしてそれはカット。

この記事で紹介しているホテル。2年前に1度泊まって、とにかくテレビがないという点が気に入ってるんですが、オーナーはお母さんが認知症になって、介護しなくてはならないから、ホテルを2年前に始めたそうです。でも、とても静かで徘徊もしない、ただ座っているだけの認知症。いろいろなところにいろいろな物語がある。

ここ数日、夫はノートに図面を描いてます。
新しい家の図面。
え、引っ越すのーなんて聞かないでください。今は、家を買おうにもお金ないし。
ただ、ニーハルか、その周辺で家を建てる計画を一人でしてるだけです。
そして、なぜかその家にはグランドピアノがあって、かなり広く、パティオが二つもあるし、

グランドピアノ
息子の学生寮に置くグランドピアノは買いました。
100万円くらいの中古のでいいじゃんと思っていたのだけれど、結局、弾き比べて、それからあの練習量に耐えられるピアノということで、予算オーバーもオーバーで日本円で200万超え。
でも、なんでスペインはグランドピアノがこんなに高いんでしょ?

で、半分借金して、どうにかこうにか。
息子に、人生が嫌になったらこのピアノ売って旅に出るといいよ、と言ったらにっこり笑っておりました。
ピアノを持っていると、そういう選択もありなんだ、いいよねー。




本当に好きな記事なんで読んでください。


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# by cazorla | 2017-09-10 07:31 | 思うこと | Trackback | Comments(10)

カソルラに住んで15年になります。
すごい!
一箇所にこんなに長く住んだのは、初めてではないかと思います。
15年住むと0歳だった子供も15歳になっちゃうんですよね、当たり前だけど。
知ってる顔の女の子が赤ちゃんを連れて歩いてるのを見たり、元気いっぱいだったおばあさんが、介護の人に付き添われて歩くようになったり。
15年の歳月はとにかく長い、重い。

日本にも10年帰国してないので浦島状態ですが、日野さんも74歳、立派におじいちゃんになってる。


これをFacebookで紹介していたのは、茶髪のバイオリニストNaoto氏。
かっこいい
と。
そうだ、Naotoも髪染めてかっこいい男の子だけどあれだけ弾けるようになるまで相当レッスンしてきたんだな。
素直に日野さんをかっこいいと言えるのは、真剣にやってきたからでしょ。
燃えるジジイになった日野さんに乾杯。

ただねー、これ見て勘違いしてるじいさんやおっさん、特に中学の先生が生徒叩くのはやめてくださいね。
叩くにはそれだけの、人格と愛情が必要です。
未だに、中学の時殴った先生のこと嫌いですもの。

でも、日野さんはかっこいい。

トラベルクリップの記事で、スペインの城シリーズというのを始めました。
意外と好評だと思います。
第一回は我が村カソルラから。




15年見続けてきたカソルラの城。

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# by cazorla | 2017-09-05 00:29 | 思うこと | Trackback | Comments(6)