土曜日に我が家の近く、サンタマリア教会廃墟でサルスエラのコンサートがあった。
サルスエラは、簡単に言えば、スペインのオペラ。
でも今回は簡単に主な作品の歌だけをピックアップしたもの。
ラ・マンチャのオーケストラはコンプレートだったけど、歌手は3人だけで、主な歌を歌うコンサート。

私でも知っている歌がいくつもあって、だからスペイン人にとっては熟知の歌ばかり。

文化というのは、こういう風に庶民レベルのものであるべきなんだなと思った。
オーケストラも、実はこうあるべきなんじゃないかと。
フルートもチェロも、庶民の心にメロディーを伝える。
それが文化。

詩もそうだよね。
詩なんてわかる奴にわかればいいと、別世界に入ってから力がなくなったと思う。
かつて石川啄木の短歌は誰もが口にしていた。
暗記して何度も。

サマセット・モームの短編で、愛人と一緒に夫殺しをする話がある。
夫を殺した後で、酔っ払いが数人やってくる。
顔を見られたくないから、二人は固く抱き合って顔を隠す。
すると酔っ払いたちは、ヴェルディ作リゴレットのLa Donna È Mobile を歌う。
恋人を囃し立てる歌が歌曲だという。
オペラが庶民レベルだった頃の話。

だから
サルスエラのあるスペインはまだまだ可能性があるのかなと考えた次第。
可能性?
なんの?

文化がもう一度息を吹き返し戻ってくることの。



スペインのコンセルバトリーで歌を習うのもいいかもしれませんよ。


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# by cazorla | 2018-06-19 07:18 | スペイン 文化 言葉 | Trackback | Comments(0)

不必要な関係

人生には理不尽なことはいっぱいある。

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一人っ子でもいいなと思ってたのになぜか兄弟ができてしまうとか。

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そうね、みかんは一人で、いえ、一匹でよかったのかもしれないけれどブー太郎がきてしまった。

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なんでこいつは来てしまったのか。
私だって、柴犬が欲しかったのに。

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それでも今は2匹は仲良くやってるし、私もブー太郎が大好きだし。
どこでどんな風に愛が生まれるかはわからない。
愛は必然でもなく、だからといって偶然でもなく、ただそこにあるもの。

人生の中には不必要な関係がいっぱいある。
不必要なのになぜか人生の一大イベントになってしまっているものもある。

困るなと思いながらも。

大昔に好きだった人の名前を全部覚えてる?
もちろん覚えてる。

21歳の時に好きだった男の子。
19歳で、いかにも19歳で。
そして飛行機が大好きだった。

とても美しくて。

今はどうしてるのだろうと思ってFacebookを探してみた。
あの頃はすごく年下のつもりだったけど、今は56歳。
幸せにしてるといいなと思った。
いい歳だからFacebookを持っていないかもしれないと思ったけど、
でもあったよ。

汚いオヤジになって孫など抱っこしていてくれたらよかったけれど
そこには奥さんの写真も子供達の写真もなく、ただ夕日を浴びた飛行機の写真があった。
それだけだった。
夕日を浴びた飛行機。
それだけをそこに残して友達もなく放置していた。

飛行機の写真なんか載せているから、私は思わず19歳の彼を思ってしまった。

幸せにしていてくれるといいんだけれど。



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# by cazorla | 2018-06-11 08:05 | 思うこと | Trackback | Comments(4)

今回、久しぶりに帰国して、と、そういう記事第三弾。

60に近くなると人生って楽しくなるんだろうかと、ふと思いました。
「人々がやたら優しい。丁寧で、どんだけ親切か。」と某女に言ったら、日本は丁寧ですからって、言われたんだけど、当然、日本の存在は昔から知ってます。
でもね、今回、やたら丁寧、親切、優しい。
多分、12年ぶりということで12歳年取って、老人に優しい国だから?笑

宿泊していた家がイギリス人の家だったんだけど、イギリス人が言うに金持ちの中国人ババアだと思ったんだと。
日本語、今でもちゃんと話せるの?などと聞いてくる。
そりゃぁあーた私は語学力がないから唯一真っ当に話せるのは日本語だけだし、だからキープしてますよ、日本語レベル。
それでもイギリス人、疑ってくるんだよね。本当に日本語話せるの?って。

今回嬉しかったのは、40代から50代前半、(だと思う)結構おしゃれな格好をしている少しだけ白髪が混じってる男性諸氏がやたら優しくしてくれた。
このくらいの年齢って、まあ、私としては「おじさま」たちと言うスタンスで話してたけど、よーく考えるとこの人たち「年下の男の子」やん。
しょっちゅう、迷子になるんで、こういう「おじさま」に道を聞くと、「それではご一緒に歩きましょう。」と言って一緒に歩いてくれる。
で、その間にこの方たちの人生とか仕事とかの話を聞いてしまうと言う。
人がオープンになって来たんでしょうか、日本。
それとも、たまに心を打ち明けたいけどなかなか話せない、あ、こんなところにババアがいるから話してみようかと言うシチュエーション?
しっかり仕事の愚痴など、問題点などを聞いて来ました。
とはいえ、私には適切なアドバイスなんかできませんでしたが。
ちょっとおしゃれな男性諸氏は、大抵フリーランスかなんかで、デザインをしたり、画像処理をしたり、ホームページを作ったりしてる人が多かったです。
まあ、そう言う人じゃないと、私が迷子になってうろうろしている時に出会わないですよね。

ついでに白状すると、パリで(パリ経由で帰国)リチャード・ギアにそっくりの白髪ハンサムアルゼンチン人にナンパされて、ちょっと嬉しかった。
60近くになると、世界は緩やかになる、と思う。

あんまり、気にせず話しかけたり話しかけられたりして、面倒なことはなく。歳を取るのも結構楽しいものだと。

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# by cazorla | 2018-06-02 07:24 | 思うこと | Trackback | Comments(4)