偽善者
2015年 01月 28日
娘に 偽善者と言われた。
そうかも しれない。
自由。
スペインの高校生の自由の意識は たぶん 日本と違う。
たぶん。
私が高校生だった時は ずいぶん昔のことなんで
もしかしたら 同じかもしれない。
どうなんだろう。
15歳の時 門限は11時だった。
私としては かなりの譲歩。
でも ほかの子との間にギャップがあった。
一度 11時に戻って それから 窓から 夜1時に出ていた。
もどるのは 5時くらい。
二階の窓から ボーイフレンドたちに手伝ってもらって。
だから 門限をはずした。
朝帰りが 週末の日常になった。
ピルを与えた。
ピルを与えたことに対して 偽善者と言ったのだ。
妊娠しなければなにをしてもいい という点が 偽善者だと。
べつに なにをしてもいいとは思わない。
とにかく最悪の事態だけは さけたかった。
妊娠して 結婚するのはばかみたいだし
中絶してからだをこわすのは 自由の代償として
大きすぎる。
受験の前日は家にいると 私が思っているのを知っていたから
出かけるとは 言えなかった。
そして 窓から 逃げた。
コンセルバトリー スーペリオール(音大にあたる)の受験はそこそこむずかしい。
みんな高校を終わって 一年 用意する。
スペインの高校は 落第制度があるから 彼女みたいな生活をして
ちゃんとその年で終わらせられたことも 奇跡に近い。
一人の同級生は大学合格したのに 高校が終了できず
一年居残りになった。
信じられないことに その子は 一年前 日本式に言えばオール5だった。
でも 娘は 一年を棒に振るほど 精神力がない。
一度つまづくと まず 這い上がれない。
そういうふうに思うのが 『押し付け』になるのかもしれない。
もし 彼女が 弁護士とか 医者とかになる勉強をするというなら
ほっといた。
でも 音楽は 歳をとってからでは 難しい。
せっかく 才能がある と言われているのだから。
人生は 幸せになるためにあると思うから
だめなんで たぶん 不幸せでも そんなに悪くないかもしれない。
不幸せだという客観的判断は本人のものではなく
もしかしたら 不幸な人生にいる人が 幸せなのかもしれない。
そういうことをぐずぐず考える日々でございます。
もうちょっとうまくできたかもしれない とかね。
でも 仮定法で考えるのはやめたほうがいいですね。
ほんとに運がよかったと。
普通の親なら あんなにムキになって 娘が落第しないように
受験するように 努力しないだろうと。
こういう親をもって 運がよかったと。
アンダルシア 25年以上 社会党政権。
理想主義者の国。
中学生たちが 週末 『危なくないように』
お酒を飲む場所を提供してくれる。
楽しすぎる青春時代のあとはなにが起きるのでしょうか。
ありがとうございます。
メール送りました。