外国人とか外人とか、そういうことばが差別かどうかなんてどうでもいいじゃない?


もう10年くらい前になると思うけれど、外国人と言わなくちゃダメという記事を読んで違和感があった。
外人墓地ってことばはダメなの? と。
外国人墓地だと短歌が書けないじゃないか。
だいたい、外人と言わず外国人というようにしていますって人が私はどうも胡散臭い。
だってどういう状況で外国人ってことばを使うのよ?

じゃあね、ちょっと上品な料亭とか日本料理屋さんで「外国人お断り」と書いてるところ多かったけれど(90年代ね、今のことは知りません。)、外人お断りはダメで外国人お断りはいいんですか?

とにかく、まず元日本在住外国人である夫に訊いてみた。
「外国人、外人と言われたことがありますか?、そしてそれに対して不愉快と思ったことは?」
「呼ばれたことはあるけど、別に不愉快でも愉快でもなかった。」


このツイートでのコメント欄でふーんとか思いながら読んだ。
基本的には本人を前にして外人であろうと外国人であろうとそういうことばが出ること自体が変なんではない?

うちの娘がまだ小さいとき、乳母車に乗せていたころ、若い女の子たちが
「いやーん、かわいい! ガイジンみたい!」
「ガイジンよ」
「ガイジンの子供ってかわいい」
と叫んでたけど、悪気があるわけではないのはわかっていても不愉快だったし、第一娘はすごく嫌がってた。
いつかそういうことをどこかに書いたら、そりゃあかわいいんだからそういうのはしょうがないんじゃない?とコメントをいただいた。
でもね、もし対象をちゃんとした人間、一人の個人として認識していればそういうことばは出てこないと思う。
ウィンドウに飾ったお人形じゃないんだから。

ことばだけの問題じゃないんです。
どう使うか、使うべきかどうか。

例えば、



「ねえ、見て外人がいる。」っていう神経のなさが、ことばだけの問題じゃない。
ここで「ねえ、見て外国人がいる。」だとしても、嫌な感じがするのではないでしょうか。
そして同じページでフランス人女性が、紹介されるときに「外国人の〇〇さん」ではなく「フランス人の〇〇さん」と紹介してほしいと書いているのを読んで、そんな風に人を紹介する人が存在するっていうことに驚愕しました。

これは「外国人」とか「外人」とかいうことば以前の問題。
最初のツイッターでずっとコメントを読んでいると、どこ出身か質問するときも「失礼ですが、どちら出身ですかと訊く様にしている」というのがあって、それに対してもう他の人が「そうですよね。出身国は個人情報だから、失礼ですが、というのは常識ですよね」的な会話があってこれもびっくりした。

田舎に住んでいると「どこ出身?」と訊かれることが少ない。
スペインで、都会というか少し街に行くとちょっと話して、どこ出身?はごく普通にある。
長い間、カソルラに住んでいて、リナレスのコンセルバトリオに行った最初の日にデパートで訊かれて、あーここは都会だわと思った。
それは個人を個人として受け入れるということ。
その人を人間として受け入れるということ。
どこ出身かと訊くのは、失礼でもなんでもない。
どこ出身か訊いて、もし知らない国であれば質問してみよう、いろいろなことを。
誰でも自分の国を誇りに思っているに違いないんだから。

外人にしろ外国人にしろ、本人を前に言うってことが問題なんです。
なんで、どう言う状況で言わなければならないのか。
そう言うこと。
言う必要のないことばは言わない様にしよう。

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カソルラは田舎なので住み始めてすぐの頃
いきなり「中国人(チナ)」と言われたことが何度かありました。
その度に、今あなたが言ったことばの意図はなんだろう?と問いかけていました。
そしてそのことばを発する目的はなんで、その目的は果たせたかどうか、一緒に考えてみようと。

彼らは何も考えない。
考える機会を与えてやっと世界が見えてくる。
私が一人の人間で心を持っていることも、やっと気づく。





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Commented by mimizu-clone at 2018-01-11 10:21
>いつかそういうことをどこかに書いたら、

それ、うろ覚えだけど覚えてる。
その時僕はどうコメントしたか覚えてないけど。

記事に直接関係ないことをいくつか思った。
ひとつ目は、少しだけ記事に関係しそうなこと。
僕の場合、外人(外国人)って言い方は、その人がどこの国の人かわからない場合に使う。
本人に向かってじゃなくて、「あの外人さんの目の色きれいだね」みたいな感じで。
でも、僕の中で外国人はアジア以外の人のような気がする。
アジア(であろう)人の場合、いつも勝手に「あの人、韓国かなあ、中国かなあ、フィリピンかなあ」みたいな感じで言ってる。
でも欧米人の場合はアメリカ人でもドイツ人でもあまり気にならなくて、「あの外人さん」でくくっちゃってる。
それは例えば僕から見て北海道の人は北海道のどこ出身か気にならないけど、大阪の人は大阪のどこ?みたいな感じに似てる。
おそらく、同胞意識なんだろうと思う。

もうひとつ。
外人と似た扱いをされる言葉に「障がい者」とか「子ども」があるじゃない?
「障がい者」は僕の周りに「害」の字を使われるのが嫌だという人が何人もいるので、そうなんだな・・・的感覚で「障がい者」表記をするようにしてる。
「子ども」は最近「子供」表記を見ることがめっきりなくなったので、時代の趨勢に合わせてる。
でも、「子供」ではダメと言われてる理由については正直よくわからない。

で、外人さんと呼ばれるのは実は日本人同士でもあることだよね。
「ああ、県外の人」ってやつ。
僕は四国だから、本土ではいつも「海外に住んでます」と言ってる。
Commented by naozoom at 2018-01-11 22:47
まだ異国を知らなかった頃は外人や外国人という言葉を使っていましたが、
ひとりで日本を飛び出してから、「どこ(の国)から来たんですか?」
「貴方の国はどこですか?」と聞かれることが多く、自分では言わない言葉に
なりましたね。それはひとそれぞれですから、何がいいとかどれがいいとかは
ないです。
しかし、日本で暮らしていたころの友人に日本語が堪能で読み書きもできる
ニュージーランド人やベルギー人たちがいましたが、彼らは外人と呼ばれるのが
とても嫌だったようで、白いTシャツの表裏に手書きで
「俺は外人じゃねぇ!ニュージーランド人だ!!ベルギー人だ!!」ってのを
作って着ていたのを見て思わず笑ってしましましたが、複雑な心境にさせられました。

余談ですが、現在までに僕が間違えられた国籍は順不同で次になります。
中国人、シンガポール人、インドネシア人、タイ人、ラオス人、ミャンマー人、
ブラジル人、中国系アメリカ人、韓国人、台湾人などです。
これにはさらに余談があるのですが、長くなるので控えますね。(笑)
Commented by cazorla at 2018-01-12 01:46
> ミミズさん

堀口大学がボードレールのエトランジェを訳したとき、外人という題名にしなかったのは外人には憧憬の意味合いがあるからということで異人さん、佐藤朔が異国人だったんですよね。だから外人ってことばそのものには、悪い意味はないと思ってます。外人墓地ってことばにもある種、美しさというか、日本の墓場とは違う芝生と大理石の十字架みたいな。

その同胞意識、それね。それがないって感じるのが疎外感かな。でもそれはそれでいいんじゃないかと思うのね。無理に話を繋げようとかしなくても。それぞれが同胞意識があるかないかという、認識というか、同胞意識がないから興味がないってちゃんと自覚してればいいと思うんです。で、興味なかったらそっとしておけばいいかなと。

子どもね、なんか一時期文部省かなんかでお供みたいだからダメって言って、最近、これはお供のことじゃないという国語学者が言って使ってもいいことになったそうです。

障がい者ね、スペインだとデスカパシダードってキャパがない人ということでそんなことば使っていいのかと思ったんだけど、ちゃんとレジもデスカパシダード優先レジとかあって、堂々と並んでる。きっと障がい者がいやっていうのは日本では心の底で害だと思ってる人が多いからなんでしょうね。
Commented by cazorla at 2018-01-12 01:51
> naozoomさん

例えば外国人を表すフランス語はかなりネガティブなことばだけど、スペイン語だとそうでもない感じがします。まあ、感じだけど。状況とかその国の雰囲気とかで変わりますよね。

その白Tシャツってかっこいいな。日本は外国人に特別料金を設定しているバーとかもあるし、白人がいっぱい来る店はランクが上とか、そういうのもある意味逆差別なのかなと。外人ペットって言葉もあるし。普通に付き合えればいいですよね。

私は中国人に中国人と間違えられます。すごく光栄。インドにいた時はどこの地域から来たと聞かれてました。北に顔が東アジア系のムラがあるんでそっちの方かと。フィリピンではベトナム人、パリで生まれた中国系フランス人。(意外と嬉しい)

余談、いつでも時間がある時書いてください。お待ちしてます。
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by cazorla | 2018-01-11 06:22 | 思うこと | Trackback | Comments(4)