少年の小さな嘘は笑い話になるべきなんだ



昔の記事を読んだ。
オスカー君のこと。
この記事を書いたのは2010年。
すっかり忘れていたこと。
オスカーが18歳で家出をした時の話。
そういうことが笑い話になるのなら素敵だったのにね。


オスカーはもともとロシアの男の子だったんだ。
この時の記事には書かなかったけどね。
スペインで、ロシアの子供を養子にする人は結構いる。
スペインに来た時は6歳だった。
もちろんちゃんとロシア語をしゃべっていた。
新しいスペインの両親は、ロシア語を維持した方がいいと思い、ロシア語の家庭教師を雇ったけど、
ロシアの辛い思い出があるから、ロシア語を拒否した。
スペイン語をすぐ覚えて、あっという間にスペインの男の子になった。

ああ、なんて素敵なの、と思った。
ロシアの悲しい男の子が幸せになってよかったと心から思った。

その子に起きた「家出」事件。
家出そのものはそれでいいと思う。

何が間違いだったんだろう。
一体何がどういう風にあったんだろう。
うちの長女、マリアは一緒に彼らの別荘で夏を過ごした。
ヨットに乗り、魚を釣り、楽しく過ごした。

第二の家出は、そんな思い出を粉々にしちゃったんだ。
父親のローレックスを盗んで、売りさばき、ドラッグの売人になった。
ポルトガルでは、ちょっとした顔になってしまった。
そのあと、一度だけマリアはオスカーと話したけど、ロレロレになっていたそうだ。

実子でも起こりうることなんだけどね、もちろん。
でもね、実子だったら、どこまでも実子として、受け入れる。
養子だと、切り捨てられるのか。

わからない。
両親はその後、離婚。

昔の記事を読んで、たわいないおとぎ話に近い家出の物語が悲しい物語に変わって
悲しい物語だけが残って、すっかり忘れていた、アフガニスタンに行く話。
少年の小さな嘘は、未来の笑い話になるべきなんだ。

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長男は19歳。
優しい未来が待っていますように。



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Commented by mimizu-clone at 2018-04-21 01:40
2010年の記事に僕は何でコメントしてないんだろ?
例えば家出とか、コメントのネタは満載なのに。

>でもね、実子だったら、どこまでも実子として、受け入れる。
>養子だと、切り捨てられるのか。

僕は今それに直結する仕事してるんだよねー。
いろんな意味で考えさせられちゃう。

僕の母方のじいちゃんね、養子なんです。
で、よくある話なんだけど、養子を取ったとたんに実子がというパターン。
じいちゃんは他人に紹介される時「うちの使用人です」って言われてたらしい。
それでもじいちゃんはまっすぐ育ったみたい。
よく曲がらなかったって尊敬しちゃう。

あたりまえだろうけど、そっちにもスタバってあるのね(笑)
Commented by cazorla at 2018-04-21 21:58
ミミズさん

その頃、一瞬、ネット上から消えていた時期とか? その度にハラハラ切なく悲しい思いをしていたけど。

他に子供がいたら、実子でもしょうもねえ子に育つ場合があるとかわかるかもしれないですけどね。

おじいちゃま、そうだったんだ。さすがにミミズさんのおじいちゃまね。本当に、環境に左右されない人っている。苦労が顔に出ない人がいるように。私の詩の先生、阿部岩男さんは養子に行って、養母さんが自殺して生家に戻ったんだそうです。帰っても居場所がなくて、でもいつもニコニコしていい人だったなー。懐かしいな。もっと話をすればよかった。一緒に活動していたのは1年くらいで、あといろいろ私生活のことで連絡取らなくなっちゃった。ざんねん。

スタバね。できたての時はスペイン人は行かなかったんだけどね。だって、普通にコーヒー1ユーロの国で、スタバ高過ぎだもん。アメリカ大使館の前にあって、母とたまにお茶してた。母は、アメリカンスタイルのサンドイッチとかケーキが好きだから。(敗戦国の女子だったんだ。)そしたら、ベストセラーになった小説の主人公がスタバで出会って恋に落ちたという設定で、やたら若者が行くようになったの。行っても恋に落ちるってそんな起きるわけないやん。
Commented by ルーシー at 2018-04-30 14:20 x
初めてコメントします。
泣きそうになりました。
私にも高校生の息子がいるので(実子です)。

たぶん、養子とか実子の差ではなく、親が子に対する愛情の質が、子供の成長過程に与える影響は大きいように思います。
成長過程で、どんな人に出会うのかも人生を左右するように思います。
いい出会いをして欲しい。ついていっていい人か、付き合わない方がいい人か。

19歳の息子さんの未来はきっと大丈夫!!
Commented by cazorla at 2018-05-07 15:39
> ルーシーさん

コメントありがとうございます。

一番近い関係だから、傷つけることもありますね。
言葉が、他人なら同じ言葉でも届かないのに、
親子だと直球になってしまう。

いい出会いができるかどうかも、やはり親子関係に起因する部分も多いのではないかなと思います。
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by cazorla | 2018-04-20 04:36 | 思い出 | Trackback | Comments(4)