人気ブログランキング | 話題のタグを見る

伝統的な生活をするということ|45度でもクーラー不要の理由

先日紹介した詩集「蜜蝋の花」と著者である詩人は茅葺き屋根職人。
その時の記事にも書きましたが、祖父はずっと茅葺き屋根の平屋に住んでいました。
基本的に2階とか3階なんていうのは土地を「けち臭く」利用する方法だというのが祖父の意見。
同様にマドリードの義父も茅葺き屋根の平屋。
窓からの眺めが十分にある庭に囲まれていれば、平屋も悪くないんですけどね。

そして涼しさから言えば、やはり1階部分が最も涼しい場所です。
マドリードも祖父の家があった大分県日田市も夏の暑さではピカイチ。
日田市は天気予報でよく全国一の気温をマークした市として紹介されます。
盆地なので夏の暑さはかなりのものなので、茅葺き屋根の平屋を母屋に、夏用に過ごせる壁のない離れ。

そして今、私が住んでいるカソルラも夏の暑さは半端ではありません。
それでも避暑地として利用されるのはグアルダキビルが流れ、川の周りの涼しさと家そのものの涼しさが原因です。
かつての独裁者フランコもカソルラに別荘を持っていました。
独裁者が別荘を持っていたくらいに、夏は過ごしやすかったということでしょう。


スエーデンでは20年前だかに建築法が変わって、壁の厚さを30cm以上にすることが義務付けられたそうです。
30cm以上の壁があれば、外気で冷たくなることもなく、外気の影響がないから暖房なしで自宅内にあるPCやテレビ、照明器具などで部屋がそれなりに温まるというのです。
外はマイナス20度かもっと低い温度のはず。それにもかかわらず、温かさをキープできるなんてすごいことです。
お城や昔からの家はやはり壁が厚かったに違いありません。

ただし、厚い壁を作るのはそれなりに材料を必要とし、その上部屋が狭くなるので新築のマンションになる程、壁は薄くなる傾向です。
我が家は、150年前にお百姓さんが自分で作った家なので壁が厚い。
建築士なし、建築に関する知識なしで、とにかく石を積み上げて固めてすめるようにした家。
だから壁がとにかく厚い。60cm以上あります。

伝統的な生活をするということ|45度でもクーラー不要の理由_e0061699_07170036.jpg
だから部分的に少し削って本棚ができちゃうのです。
60cmあるから半分削って穴を開けてもこんな感じ。

伝統的な生活をするということ|45度でもクーラー不要の理由_e0061699_07170007.jpg

こっちは、うちではないですが、こんな感じで少しだけ削って飾り棚にしてます。

だから夏は外は45度まで温度が上昇しても屋内は25度程度。クーラの必要もなし。
夜なんて寒く感じることも度々で、年中羽布団にくるまって眠っています。
湿気がないから、窓を閉め切っていれば暑さが入ってこないのです。

ガラス部分から熱が多少入ってくるけど、もっと涼しくしたいなら鎧戸を落としておけば大丈夫。

こうやってスペインの夏は長い歴史の中で我慢することもなく、気持ちよく過ごしてきたのでした。





Commented by akikomichi at 2021-06-18 22:01
日田は、本当に盆地で暑くなるのですが、私が作業場兼自宅にしようとしている前津江の山奥の杉皮葺の屋根の古民家は、やはり、涼しいです。
雨が降る梅雨時期は、寒いくらいです。
囲炉裏で梅雨の湿りきった屋根を少しでも乾かそうと毎日、火をくべていたりします。
杉皮を短冊状に切った切れ端を燃やすのですが、煙や灰が舞い上がるのですが、それもまた、家の中にいて、野外にいるような、完全に閉じられていない、面白い空間だと思います。
やはり、土間があることも「外」感を強くしていると思います。
石を積んだ家。素敵です。
石は、ずっとそこにいてくれるような気がします。
骨のような。
茅葺は、ずっとそこにはいてくれませんが、巡ってくれる。
循環の中にあるものだなあと思います。
皮膚のような。
Commented by cazorla at 2021-06-19 10:03
> あきこさん

やはり自然素材って皮膚と溶け合うというか
住宅ってちゃんと意味があるんですよね。
モロッコにブルーの家がたくさんあるシャイエンとかいう町があるんですが、
白い塗料に、ハエよけの塩酸だかなんだかをかけているとブルーになるのだそうです。スペインのあるエリアでも窓枠がブルーなのはそのせいだとか。
美意識だけじゃなく、習慣が美意識に変化したり。
伝統的な家に住んでいると自然の一部として生きてる感じがします。
そしてやっぱり居心地がいいですね。暑い時も涼しく。
あと土蔵は漆喰と牛の糞で屋内が涼しいですよね。
名前
URL
削除用パスワード
by cazorla | 2021-06-15 07:23 | スペイン 文化 言葉 | Comments(2)

あなたに会いたくて・・・・


by cazorla