スペインの姑問題｜マザコンだからこそ耐えられる姑と婿殿の関係

一般的常識に照らし合わせれば、必ずしもうちの子供たちは「良い子」とは言い切れない。
それでも母としては、ほぼほぼ面倒なことをせずに過ごしてきた。

そんな劣悪母の姿が残っている。

母は存命中、うちの子供たちのこと（つまり彼女の孫）を『くみこちゃんの子分』と呼んでいた。
これは長男に写真撮れって命令しているところを末っ子が隠し撮りした動画。
本当にほぼ子分だわ。今ではうちの子分たちは私よりでかいけど。#スペイン　だから50過ぎでもビキニ pic.twitter.com/E0ZoiOCXEG

— くみこ🇪🇸アンダルシアの田舎在住 (@atapies) September 6, 2021

ほぼ10年前の粗雑なビデオ。

10歳超えで母親と一緒に遊んでいるのはやっぱりマザコンと呼ばれるものなのだろうか。

仲が良いけどそこそこ秘密も持ってるし、母親には言えないようなこともしてるかもしれない。

マザコンとは何かっていうことは後日また書きたいテーマ。

しょっちゅう母親に電話をする男はマザコンなのかっていうと意外とそうでもないと思う。

むしろ日本男児の多くは、なんやかんや言って母親を捨てきれない。

スペイン男児は、毎日電話をかけながらも自分の人生にどっぷり浸かってるのではないだろうか。

もちろんそれぞれだけど。

基本的にスペインでは結婚した後は妻の実家近くに住むのが普通。

どこの家でも妻の母がやたらと居つく。

仕事から帰ると妻が母親と一緒にのんびり過ごしている。

お手伝いさんも雇えないなんて、甲斐性がないわねなんて嫌味を言われてもにっこり笑っているのがスペイン男である。

うちの義弟もほぼ毎週末は奥さんのお母さんと一緒。

そもそもコルタサルとタルコフスキーが好きな義弟が、姑と一緒にテレビにも出ているコメディアンのショーに月に一度は行く。

基本的にスペインで『姑』というとき、それは夫にとっての姑。

姑と嫁問題はほぼ見当たらない。

エプロンを袋に入れて掃除に来てくれるのが、妻にとっての姑だ。

男たちは絶対にどっちか選ぶなら妻をとる。

というわけで、基本的に姑に我慢するのは妻ではなく、夫の方。

それでもマザコンかと言われるほどに母親との関係を築いてきた男性諸氏は、姑との関係も比較的良好。

うちの夫も母にはかなり尽くしてくださったと思う。