待つわ。
2006年 11月 30日
スペインの病院は社会保険で全面的に無料です。
でも 待たされるのよねー
と言う方も多い。
実は 私 待ったことないのです。
ではそのコツを。
看護婦さんが診察室から出た瞬間 満面の笑顔で 挨拶する。
「オラー アントニータ」
ファーストネームで呼ぶこと 場合によっては イータをつけたほうが かわいいいたいけな外国人 という雰囲気をもりあげる。
かならず すぐ呼んでくれます。(それじゃ 待ってる人に悪いやン・・・まあそうですが)
意図的にしていたのではなく
いつもすぐ呼ばれるし 待ったことないので(マドリッドでも) なぜかなーと考えたら たぶんこれだろうな と。
ピアニストのヘルフゴットが 飛行機に乗った時は かならずすぐに 乗務員の名前をチェックしてファーストネームで 呼びかけると サービスが すっごくよくなると 彼の奥さんが(つまりサービスがよくなりすぎるという苦い意味で)書いていました。
うちの母はそういう技はないのですが
メルカドーナという 近所のスーパーマーケットにお買い物に行って レジで待っていると
ささっと 誰かが来て 肩をそっと叩いて こっちにならんで と言い もう一つのレジを開けてくれるそうです。 沢山の人が並んでいても 母はいつも 待つことなく いつも一番に会計をすませ 袋詰め(これは普通客が自分でする)もしてくれるそうです
スペインのゴミ処理方法は 外にコンテナがあって そこにいつでも放り込めるようになっているのですが オーガニックゴミのコンテナのフタがちょっと 重い。 で 母が ゴミ捨てにでかけるとその辺の人が必ず さっさっと走ってきて フタを開けてくれるそうです。
スペインってやっぱり 年取った人には優しいのです。
あ だから 私 病院で待ったことないのかしら・・・?

レディファーストの騎士道精神があるのかもしれないし、また根本的に女性と老人は弱いもの・・・庇護すべきもの、としての意識があるのかもしれないと思いました。
あとは、個人を重視しているという点で、これはフランスでよく感じていました。
つまり「○○さんのお母さん」や「△さんの奥さん」や「マネージャーさん」や「八百屋のおじさん」や「銀行のおねえさん」じゃなく「名前」が大事なんです。
名前で呼ぶということは、その「個人」が自分にとって「特別」な存在であるという意思表示。
だからとても嬉しいんです。
サンテグジュペリの「星の王子さま」で、キツネが「名前をつけて」と散々頼みますね。
「名前をつければ、ボクはただのキツネじゃなくて、特別なキツネになれるんだ」
だから、cazorlaさんの策略(?)はさすが!っと思いました。
上司を役職で呼ばない会社、妻を名前で呼ぶ夫、どれも多分円満なのではないかな?
我が尊敬すべき精神科の院長の句でございます。
緊急で病院へ行ったらやはり少しは待ちましたね。なるほど、名前で挨拶するか・・・
そういうものです。
平原綾香の「私の名を呼んで」っていう曲があります。
これって、素晴らしい曲です。
恋人からされて嬉しいことは、名をいつも呼んでくれること、ではないでしょうか。
ところで、急にセイロンベンケイさんが消えてしまいました。
寂しくなりますね。


ふと思い出したのですが、プレイバック・シアターという即興の心理劇みたいなもののボランティアをやっていた時、重度の認知症のお年寄りたちが入院している病院に定期的に行っていたことがありました。お一人おひとり、上履きなどにマジックで名前が書かれているので、それを見て、「こんにちは、○○さんっておっしゃるのですね。今日はいかがですか?」などと話しかけて、その方のちょっとした思い出話などを引き出して、皆で即興で演じてあげるのです。その活動を通じて、お年寄りもいろいろな反応を示してくれたりしました。(でも次の瞬間には忘れているのですが。)この活動を通して、今は単なるケースとして扱われている認知症のお年寄りにも、いろいろな子ども時代や青春時代があったのだなあ、ということを、病院のスタッフも、あらためて感じてくれたようでした。
銀行からも。
私 子供時代 いつも苗字で呼ばれるタイプのこどもだったので うれしかったです。
でも みんな私が違う名前なので覚えてくれるけど 私はなかなかたいへん。
エホバの証人の人も 大丈夫よ と言って渡そうとしますから・・中国語の 「めざめよ。」
次回 帰国時は 是非 お勧め品 買います。
反面 日本に住んでるアメリカ人って すぐ自己紹介したりするんですよね。
やっぱり日本に住んでるとさびしいのかも・・。
でも 笑顔で挨拶は気持ちいいですね。
昔は 老人 という言葉に尊敬の意味も含まれていましたが
今では ただ年を取った人。
ほんとうはたくさん思い出があるのに。
昔は 囲炉裏で 祖父母のお話を聞くのが
子供達の日課でしたね。
だから その時けっこう 鍛えました。
今でもなかなかたいへんです。
一度訊いたら 二回は訊けないので
そのあともし忘れたらさりげなく会話の中で聞き耳たてて・・
でも 看護婦さんとかは 名札してるからだいじょうぶですが・・・

こちらの病院では私もあまり待たされた記憶はないです。
一度待たされた事があって、帰ってやろうかと思った事があったのですが(笑)
私の場合、昔の担当医は名前を呼んでましたよ。
でも今の担当医はガイコクの名前が覚えられないので、
私には姓名さんで呼んでると言ってましたが・・・
こちらは医師も看護婦も呼ぶときはフルネームだと思います。特に病院では。
ホームドクターだったら、名前だと思いますよ。
う~ん。私がcazorlaさんテクニックを使っても、こちらではムリでしょうね・・・
スペインは変わらないので 苗字はさらに難しいようです(笑)
娘の音楽学校の発表会の時 司会の女の子がうちの娘の 名前・第一姓・第二姓を読むのですが いつも混乱しています。
担当医さん 外国の名前が覚えられない・・というのは いかんなー。もっと 国際派になっていただかなくっちゃ。