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金曜日にあなたに会いに行く

友達の中国人 彼は東大に通うインテリでしたが 苗字を何君といいました。
カー君。 でも さんづけにして といわれちゃった。 かーさん。
韓国の人は 名前が漢字でもちゃんと自国の発音で呼ぶことを望むけど さすが大国中国人は日本語読みでも いいよっていう人が大半。 でも  カー君は
「だって ナニっていうと ナニみたいでしょ。 だから ナニ君なんて呼ばれると ナニが好きみていでさー」ということでカーさん。 
カー君は 金曜日の妻達のノベライズしたものなのか原作なのかしらないけど文庫版「金曜日の妻」を愛読していた。 
「これ 日本のふつうの人の生活がよくわかるね」
どうでしょう。 私 普通の主婦の生活がどこにあるのか今ひとつよくわからなかったので 答えなかった。 今は中国に帰って 金妻で日本のことを教えてたりしてるのでしょうか。
ところで やはり金曜日って 特別に響きがありますよね。
花金ともいうし 金曜日のついた映画。
「金曜日の別荘で」 原題 La villa del venerdì
アルベルト・モラヴィアが、彼と彼の最初の妻エルサ・モランテ、そしてルキノ・ヴィスコンティの3人の関係をモデルに書いたと言われる 小説La villa del venerdì e altri racconiの映画化。

英語の題名Husbands and Lovers 夫と愛人 って 芸がないなー。 おまけにgooの映画紹介 原題Husbands and Loversになってる。 イタリア映画なんだから そんなわけおまへん。

あらすじはこちらで↓
金曜日の別荘で(1991) - goo 映画


妻が夫に週末は別々の行動を取りましょう と提案します。
そして妻は 愛人の別荘へ。
夫役はこの方
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ジュリアン・サンズ。 イギリス人。
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三枚 手ふき用のタオルが並んでいるのだけど その縞がそろってないと気にくわないすごい神経質な男。 だから 少し色白の金髪 イギリス人にしたのは 私としては不服。 
神経質で 妻が男とセックスしても平気な優しい男だから そう判断したのかもしれないけど
一応 モラビア自身が モデルということもあるし やはり イタリア人的 ブラウンの髪の男の子にしてほしかった。
  
   『もしかしたら 海辺を手を繋いで歩いてるかもしれない。
   ベッドだけならいい。
   でも 海辺を歩くのは 夫であるぼくだけの 恩恵だ。』

と 苦しんでる夫が 褐色の肌で すごいセクシーで 女の子たちが 見つめている
というほうが 映画として面白いと思う。

本を読んでる時は そういう男性を想像しながら読みました。
イタリア文学 お勧めです。
なんで こんなに近いのに ことばも近いのにスペイン文学と全然違うのでしょう。
スペインには エロスがない。
生活の中でもだけど・・・

追記 金曜日 venerdì(イタリア語)ですが スペイン語 viernes。
ずっと 惑星の名前から来ているんだと思ってたけど ローマの神様の名前を曜日と惑星につけたのだそうです。 だから 金曜日は ヴィーナス? 愛の女神よね。
お休みの前の夜 愛を語り合いましょう。
ついでに 土曜日 sabadoサバドは 古代ヘブライ語のサバットから来ていて お休みの日。
だから ユダヤ教のカレンダーは日曜日から始まる。
カトリックの国は 月曜日。 日曜日が休みだから。
でも プロテスタントの国 アメリカ合衆国は 日曜日から。

じゃあさー ユダヤ人の土曜日って日曜日なの? という疑問に行きつく私でした。

追記 

エルサモランテは、現代イタリア最大の作家アルベルトモラヴィアの最初の奥さんだった人で、自身も作家として有名です。実生活においては劇情型というのでしょうか、とにかく気性が荒れ晴れするタイプだったらしくAモラヴィアも散々に手を焼いた様子が彼の自伝に詳しく書かれています。モラヴィアがそんな彼女への恨み辛みに着想して書いた長編小説が<軽蔑>であり、これはゴダール映画としてもBバルドー主演の傑作となりました。因みに彼女はモラヴィアと結婚中ルキノヴィスコンティとも浮名を流しましたが、流石のミラノ貴族の末裔も辟易して結局は別れたようです。晩年は自殺を図り、長引くリハビリのなかで精神を病みながら亡くなりました。
また彼女は<王女メディア>の音楽、あのチベット密教音楽や日本の地唄やらの独創的な選曲についてパゾリーニに重要な示唆を与ておりまして、映画クレジットにもその協力が記録されています。
なお彼女のお兄さんは<奇跡の丘>でヨセフ役を演じています
Commented by seilonbenkei at 2006-12-16 12:43 x
>でも 海辺を歩くのは 夫であるぼくだけの 恩恵だ
つい最近同じシチュエーションをどこかで読みました。どこだ、、、思い出せない。最近読んだマンガは・・・。
正真正銘、カミさんが他の男と寝るなんて考えたことがないなぁ。でもカミさんがいつ僕に愛想尽かして出て行くかは不安で不安で(笑)

プロテスタントでもセブンスデーアドベンチストは土曜日が休みです。生活もそれに合わせているので、いろいろと問題も多いようです。
Commented by akikonoda at 2006-12-16 14:10
伊太利の作家でしたっけ?アントニオ・タブッキ。
「逆さまゲーム」や「印度夜想曲」なんか結構好みでした。
チャンドラーの男臭さもなにですが、たぶっきの、幻想もなにでした。
なにのことやらよくわかりませんが。
まあ、なによりも面白いかった?のは確かです。
Commented by fumiyoo at 2006-12-16 20:24 x
スペインはエロスがない。へーそうなんですか。イタリア男も陽気でフランスほどしっとりとしたエロスではなく、からっとした・・それはスペインも同じかと思ってましたが、そんなに違うのですか?
京都人はフランス人にたとえられ、大阪人はイタリア人にたとえられるので、イタリア人がそんなにエロスのある人種とは思ってなかった。

神経質で 妻が男とセックスしても平気な優しい男だから ・・・こんなの優しいと言わない。昔、フランス映画で「軽蔑」というのを観ましたが、あれはそんな、妻の浮気に何も言わない優しい男を妻が「軽蔑」する映画でした。肝心な時に肝心な事が言えない男に対する「軽蔑」。
優しく分った様な顔をするオットへの復習と「軽蔑」をこめて妻がこれ見よがしに浮気する・・強烈でした。でも面白かったなぁ。
Commented by transitroom at 2006-12-16 23:52
ユダヤの休日は知りませんけど、イスラム圏では金曜日が、
日本での日曜日に当たりますよね(゜o゜)

そんな訳ですから木・金が週末に当たるのですが、
それでは他の文化圏とのビジネスに支障をきたすので、
最近では金・土が週末を指すようになってきましたね(^^ゞ

イスラム暦は基本的に太陰暦なので、休日が毎年変わっちゃうのが難点かな?
Commented by cazorla at 2006-12-17 00:35
セイロンベンケイさん 奥様は責任感のある方です。 だいじょうぶです。って 全くフォローになってない? 
セブンスデーアドベンチストって 宗派? 
現世とおりあいが難しい宗教って めんど 。
カレンダーもそれぞれで違うなんて 考えたこともなかった。
Commented by cazorla at 2006-12-17 00:36
あきこさんの読書量の多さにはいつも驚かされます。
イギリス・アメリカ・フランス文学と違って最初ちょっと読みにくいけど
読み始めると おもしろいですよね。
Commented by cazorla at 2006-12-17 00:42
トランジットルームさん イスラム さらに曜日がずれる・・・
イスラム圏の日本大使館って どういったカレンダーで働いてるんでしょうか。
Commented by cazorla at 2006-12-17 01:03
ふみよさん フランスが京都 というのは ヨーロッパを知らない人の言うことです。
京都は歴史ある国 それなりに意地悪さもある。 フランスの意地悪さは 東京だと思います。
でもそもそも 国と町を並列で比べるのはおかしい。
山形の人に言わせると フランスは山形だそうですが。

文学的には イタリア文学 エロスはあるんだけど難解。 フランスみたいにわかりやすくない。イギリス エロスなんてない・・・? イギリスはやはりピューリタンな世界が支配していたから?児童文学は ヨーロッパで一番おもしろいとおもいます。
Commented by eaglei at 2006-12-17 06:33
会社に勤めているアメリカ人は、「花金」と同じ言葉があると言ってました。
「T.G.I.F.」って。神に感謝する日が、金曜日って意味です。
Fを違う曜日にすれば、毎日やん(笑)
そう、毎日生きる喜びを持てば良いのですが、区切りをつけるのもナイスな発想です。

「エロス」という言葉の定義は、いろいろあります。
自分以外の対象と合一する欲求だけど、もともとは自己愛的な働きですね。
こんなこと考えたら、味気ないかあ(笑)





Commented by cazorla at 2006-12-17 08:37
eagleiさん 古典にエロスはよく似合う ということばがありますが
fridayより viernes venerdiのほうがエロスな響き
と思うのは 個人的嗜好です。

読んでいて そういう気分になる文学・・がエロスでしょうか。

Commented by りろ at 2006-12-17 14:13 x
cazorlaさん、エロスとエロティックは、多分、違うのです。
エロティックな文学は、読んでいて、そういう気分になる文学だと思うけれど、エロス、というのは、もっと生命の本源的なもので、必ずしも「そういう方面」との関係ばかりが強いものだとは言いきれない。生きる意志、とか、他人の衝動や皮膚感覚にも共感・共振できるセンス、みたいなものかな。
例えば、エロス抜きの子育て、というのは、頭脳的な子育て、というのに近いのじゃないかと思います。
エロス抜きの人間関係というのは、ナマの感覚を持つ生き物どうしとして向き合っていない関係性、ってことになるのかな、と思います。
Commented by cazorla at 2006-12-18 03:17
りろさん 私はエロティシズムとかエロスがかならずしも頭脳と対立しているところにあるとは思っていません。 エロス抜きに人間関係は成り立たないと思ってます。
それは 男女だけでなく 同性でもそうです。
エロティックな文学というのは きちんとした計算の上に立った ことばを使った
たとえばバロックの詩はエロティックだと思うの。
ロマン主義よりも。
子育ても エロス抜きでは絶対無理 だと思うのが 私にとってのエロスです。
Commented by fumiyoo at 2006-12-22 14:25 x
でもそもそも 国と町を並列で比べるのはおかしい。・・・町と国じゃなくて、伝統に拘るフランス人(じん=ひと)と京都人(じん=ひと)
狭い日本の中の同じ関西の京都人と大阪人は日本ではよく比べられるのです。近くて遠い精神性・・・その続きで、フランス人とイタリア人になぞらえたのですね。
乱暴かもしれませんが、全く当たってない事もない・・と狭い日本にすんでいる者には、感じますが・・所詮、フランス人ともイタリア人とも付き合ったことがない・・確かに映画でしか、フランスもイタリアも知らないのにこんなたとえ方は乱暴でしたね。
でも良く日本では言われています。

海外に無知な者より
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by cazorla | 2006-12-16 09:20 | おすすめのもの | Comments(13)

あなたに会いたくて・・・・


by cazorla